4月10日

朝から「ひかり」と「しらさぎ」を乗り継ぎ、福井駅へと向かう。


到着してすぐに、作家友達の野良ガエルさんが出迎えてくれた。ホテルに荷物を置いて、昼食兼カフェのためのお店に向かう。野良ガエルさんが、恐竜のオブジェの前で一緒に写真を撮ろう、と言ってくれたことがしみじみ嬉しかった。


ソースカツ丼を食べた後は、パソコンを開いて野良ガエルさんの作品を読む。下読み事項をまとめる。当初は音読をするつもりだったが、野良ガエルさんがあまりに困っているのでやめることにした。物語の道中、女性のオ○ニーシーンがあった。なるほど、と思ったがやはり音読したかった。すると野良ガエルさんが、プレゼントがあると言う。手渡されたそれは、バッヂだった。彼が描いた、私のSNSのアイコンイラストだ。横には「木野かなめ」と書いてある。予想していない嬉しさに言葉が止まり、それから、深いお礼を伝えた。


野良ガエルさんと解散した後は、ホテルで仮眠をとった。起きると、この後会う予定である、作家友達の飛鳥休暇さんから不在着信が入っていた。かけ直して、すぐに外へ。ホテルの前に、飛鳥休暇さんがいた。


少し歩くと、堀に囲まれた福井県庁があった。ライトアップが、水面でぴかぴかと光っていた。飛鳥休暇さんが選んでくれたのは、海鮮系のお店だ。日本海でとれたブリが、たいへん肉厚で旨い。二人で、創作やSNSについての話をした。飛鳥休暇さんといえば、気が強いというイメージがあった。しかし実際に目の前にいる彼は物腰やわらかく、驚くほどに気を遣ってくれていたように感じる。もちろんそういう要素は前から知っていたのだが、彼は優しさの人だったのだ。長く友達でいたいと感じられる、そして間違いなく信用に足る人物であったのだ。


それから雀荘に移動し、久しぶりに麻雀を打った。帰り道飛鳥休暇さんが「あの18000が効いたな」と言っていた。彼はいつも、笑顔だった。

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