第7話 ダブルNTR体験コース!?

「お連れ様は婚約者の方なのですね! 素晴らしい! ・・・・・・では、当店自慢のダブルNTR体験コースをお2人ともご利用できますがどうされますか?」


 随分暗くなってからやっと辿り着いたそのサキュバス宿の宿帳のお連れ様の欄に「婚約者」とアリシア・バーセムに言われた通りに書いたら、紫色のロングヘアが美しいサキュバスの受付嬢に俺はこんなことを言われたのだった。


 正直よくわからなかったのでアリシアに相談したかったのだが、生憎あいにく彼女はお花を摘みに行っていたので俺はそのサキュバスの受付嬢にこう尋ねた。


「ダブルNTR体験コースとはなんですか?」


 すると、そのサキュバスの受付嬢は少し妖艷な笑みを浮かべながらこう言ったのだ。


「NTRとは・・・・・・寝取られのことで、ダブルNTR体験コースとは愛する相手を寝とられてしまうことに興奮する紳士、淑女のための禁断の背徳はいとくコースとなっております! あなた様は美しいサキュバスに寝取られ、婚約者様はイケメンのインキュバスに寝取られるの極上体験をしていただけます!」


 と、ここまで聞いたところで後ろからこんな声が聞こえてきたのだ。


「それなら、ボッ、ボクも、美しいサキュバスに寝取られたい!」


 振り向くと真っ赤な顔をしたアリシア・バーセムが恥ずかしそうにモジモジしていた。


 そんなアリシアにニッコリ優しく微笑んだ後でそのサキュバスの受付嬢はこう言ったのである。


「もちろん大丈夫ですよ! サキュバスかインキュバスかはお客様が自由にお選びいただけます! ・・・・・・では、婚約者様はサキュバス寝取られで、あなた様はどうされますか? もちろん婚約者様だけが寝取られて、それを知りながら悶々もんもんとした気持ちでお休みになるのも大変有意義な時間の過ごされ方だと思いますが・・・・・・」


 俺はここでアリシアと謎のアイコンタクトを交わしてからこう言ったのだ。


「俺も美しいサキュバスさんに寝取られたいです!」


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