【上宮ちさと視点】ラブレター

次の日には彼はとても機嫌が良さそうに鼻歌を歌っている。少し音が外れているのが可愛いがなぜこんなにも彼は機嫌が良いのか?というわけで聞きます。


「なにかあったの?」


「うん!ラブレターをもらったの!」


ほら!と彼は見せてきた。確かにラブレターだ、しかし誰が送ってきたのか?私の澤本くんに手を出そうとしている女を探さないと・・・


ん?この丸っこい字は沖川かな?でもなんで沖川が?そのことが気になり今日の授業は集中できなかった。


ーーーーー


隊長!澤本くんが来る空き教室に到着しました!教壇の後ろに隠れておこ。ドアを開けると


「待ってたよ澤・・本く・・・ん?」


沖川がいるの忘れていたぜ!てへ!・・・さて、どうするか


「なんで・・・?ちさとがここに?」


「ここに誰かが告白すると思ったからここに来た」


「すごいね的確に当たってるね。そう私が告白するの」


「・・・ふーん」


やはり沖川だったのか。まあ昔からの幼馴染だったからあの字は見覚えがあった。さて・・・


「あなたは澤本くんに告白するんでしょ?」


「・・・気づいてたんだね。さすがはちさと」


「まあね」


澤本くんにあんなに嬉しそうにラブレターを見せられたら誰から告白されるのか探るでしょ。ほら、好きな人の恋愛事情は知りたいじゃん?しっかし、澤本くんって結構モテるんだね、知らなかったよ〜・・・あとで澤本くんとO☆HA☆NA☆SHIしないとね!


「じゃあ、どうぞ告白してね、私教壇の後ろに隠れているから」


「いや・・・出ていってほしいんだけど・・・」


いいじゃん、澤本くんの勇姿見たいからさー、写真取っておきたいんだよ!


「澤本くんの初めての告白みたいじゃん?」


「澤本くんのお母さんなの?ちさとは?」


ーーーーー


「ごめんね急に呼び出して」


「いや大丈夫だけど・・・なんで沖川さんが?」


こちら上宮、今の状況を確認する。そっと見ると、沖川はまるで恋する乙女のような感じだった。澤本くんは何が起こるのかよくわかっていない。朝は告白されるって言っていたのにまさかの沖川の登場でそれを忘れているようだ。


「あのね、澤本くん・・・」


「ど、どうしたの?そんなに顔赤くして?」


「私・・・」


沖川は一度息を大きく吸って心の中の思いを口から出した。


「君が好きなの」


「沖川さん・・・」


言ったぁぁぁぁ!!!速報です!現在17時26分に澤本くんが沖川から告白されました!繰り返します。現在17時26分に澤本くんが沖川から告白されました!


「・・・どう、かな・・・?」


「沖川さん・・・」


ど、どどどどどどうなるんだぁぁぁ!!???澤本くんは沖川と付き合うのかぁぁ!!??


「告白ありがとう、でも僕には好きな人がいるからあなたに答えられない」


「・・・そっか、でもその人って」


誰が好きなのか?澤本くんの好きなひととか聞いたことないなー誰なんだろう?


「ちさとのこと好きなんでしょ」


は・・・?


「知ってたんだ・・・気づいてないと思ってたんだけどなー」


「バレバレだったよ。気づかない人はとっても鈍感だと思う」


まじですか・・・?


あ と が き

作者です。次で最終回ですので最後まで見てくれるととっても嬉しいです!最後によかったら応援や☆もよろしくお願いします!

作者

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