違うから疎まれ、同じだから認められない。


 タイトルの通り、作者様の苦々しい体験を描いたエッセイとなります。

 文章としてまっすぐだな、と思いました。
 周りから受けた仕打ちや無理解、それを受けた作者様の心理や行動がはっきりと書かれている為、
 静かに進みつつも、無力感や悔しさが激しく伝わってきます。
 前半のタイトル「精神障害というものがなかったころ」が、その象徴とも言えます。
 一般人としての大きな「ふるい」にかけられ、周囲から軽視/叱責されていたことが伝わるのです。

 そういった困難に耐え、右往左往しながら、懸命に向かっていく姿に、輝きを見出す作品です。