付箋:執事片岡の覚え書き①

 突然このお屋敷に集められた三名の皆様。このような状況に非常に戸惑われているご様子でしたが、不甲斐ないわたくしの願いを聞いてくださることとなり、大変嬉しゅうございます。


 お一人目のいずみアオバ様は、小学校四年生。ややお転婆な性格のようですが、発言力豊かでいろいろなことをお話されるのが大好きなお方とお見受けします。


 お二人目の才津さいづタカラ様は、中学校一年生。大人しく、あまり自分から発言されないようですが、思慮深く、大変ご聡明な方とお見受けします。


 お三方目の鷺巣さぎすユタカ様は、中学校三年生。やや突っぱねる言い方をされることもあるようですが、アイディア豊富で、様々なことを空想されることがとても得意な方とお見受けします。


 わたくしは、皆様を影でサポートできるよう、お食事の準備等、身の回りのお手伝いをさせて頂いております。できる限り、皆様の思いがあの『希求筆記帳』に具現化できるように……。


 おや、時計の針はもうこのような時刻を指していましたか。さあ、本日も慌ただしい一日が始まりますね。


 さて、本日の朝食は何になさいましょうか。

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