懐柔への応援コメント
写真に閉じ込められた花の彩度が保存された順に濁っていく
って良いなあって思いました。他の色々良い表現がありましたが、小説的な美しさもあり目を引きました。
誰かが作った折り目の中に、もしかしたら前の読者の人生を見たりして、それでぼぅとしてしまったのかもと思いました。私は空想癖があるので、そう言うことはしょっちゅうあります。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
そこはかなりこだわった一文なので、お褒めいただきとても嬉しいです。詩の中にも小説的美しさを表現できていたならば幸いです。
そしてまた面白い解釈をありがとうございます。古本についている折り目とか線引きとかって、なんだか物語を感じますよね。私も空想癖があるので、元来本が持っている情報以外の情報は結構面白いと感じます。
ハンドクリームへの応援コメント
>誰も知らないところで
>いちばん最初に傷つく人になりたい
>自分の響かせ方ばかり考えている
この部分が特に好きです。
また、ここで転調したようにも思いました。
前半は対外的な感じがして、後半は対内的な感じがしました。
砂場や子供の声と言う単語によって昼間を想像しましたが、不意に夜と聞かされて、ひとりぼっちで取り残されたように感じたのですが、それがかえって気持ちよくて、なんだか晩夏の夜に1人で散歩して風に吹かれるように感じたのでした。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、その部分では距離を変えて切り込んでみました。全体的に抽象的でしたが、読み取ってくださり嬉しいです。
今回も詩一さんの世界で詩一さんだけの感覚を開いていただけたようで、とても嬉しく思います。実は私も書いていた時に見えていた景色が夜と昼の混ざった不思議な時間だったので、同じように両方から感じてくださったのかもしれません。今回もすごく深いところでこの詩を味わってくださり、ありがとうございました!
皮膚と絆創膏への応援コメント
悪い選択によって傷付いて行く。それはもう無限に繰り返されるものだから、そういう間違った選択が自分の体積を越えて宇宙に溢れ出すような錯覚に陥るのだけれど、でも実は膝小僧の上で完結している不思議な質量を持った一点に留まり移動し続ける傷。
結局は集中線みたいに、広がりは無数にあるけれど帰結は一点なのかもしれないですね。
傷。間違いって言うのは、そういうものなのかもしれない。
そんなことを考えさせられました。
そうそう。
>目的地を決めるためには役に立たないが
>歩くたびにふらつく
>なんだか楽しくなるのは
>きっとこの
>愉快な軸のせいです
この流れ、度胸ありますよね。
「立たないが」の『が』がどこに掛かっているかって「楽しくなる」なんですけど、文章の途中なので見失いそうですし、一行空いているので不安になるんですよね。でもこれが、平衡感覚を失って倒れていくときの、傷付くときの不安なのかもしれないと思いました。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
なんと哲学的な解釈でしょうか。正直に申し上げますと、私が執筆時に期待する詩の効果以上の展開を詩一さんは繰り広げられているので、いつも詩の本質がどこにあるのかわからなくなるようで楽しいです(笑)素敵な体験をありがとうございます。
集中線の例えなんて、もうそれだけを切り取って詩にできるのではないでしょうか。とても面白い解釈だと思います。
それから流れをお褒めくださりありがとうございます。実は私自身、結構危うい書き方をしたなぁと思っていましたから、ズバリ言い当てられてしまって嬉しくなっています。今回も丁寧に読み取ってくださり、ありがとうございます!
殻への応援コメント
標識が生えてくる
生まれてこのかた
誰ひとり騙したことのないような顔で
>なんだかよくわからないのだけれども、そうだよなって思いました。
標識は正しい。けれども、それは救いかどうか。例えば、一方通行や制限時速。自分に与えられた権利だけでは間に合わない大切ななにかも、緊急車両なら間に合うのにとか。
正しいことは、本当に大切なものを見失わせるものかもしれない。
そんな風に考えました。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
共感してくださり嬉しいです。
そしてまたしても素敵なご考察をありがとうございます!「正しいことは本当に大切なものを見失わせる」という言葉にハッとしました。確かに標識は安全のためとは言え何かを縛るものですから、それによって見失われるものもありそうです。
筒への応援コメント
人間って入口と出口が繋がってる筒なんですよね。
じゃあその筒の「中身」ってなんだろうって考えると、今すぐには答えが見つからなかったです。
これから時間をかけて、探していこうと思います。
好きな作品です。
作者からの返信
飛鳥休暇さん
コメントありがとうございます。
最近体という筒を意識することが多くて書いてみました。中身に何があったら嬉しいかとか、本当は体には中身なんてなくて、詰まっていると思っているものは実は外側にあったりするかもしれないとか、とりとめもなく考えたりします。
そのように言っていただけてとても嬉しいです。この嬉しさで私の筒の中身が構成されていたら幸せだなと思います。ありがとうございました!
結託への応援コメント
やはり
「夜が落ちてくる場所に レジャーシートを敷いて」
は強いですね。
しかも二回入れている。
強い。
昼間に動いてた感覚が、夜になって変質する様を表しているのかなあと思いました。
昼間は空にしか光がないものですから、重くない私なんかでも上下を把握して飛べるんですけれども、夜になるとあらゆるところに光があるものですから、重力が乱反射してしまうので、地面に向かって激突してしまったりするんですよね。重くないので大したケガにはなりませんけれども。このようにして、思考は背光性を伴ってバタバタと飛び回るんだと思います。
さて。
ユリイカ佳作おめでとうございます!
いや、ここでもかよって言われるかもしれませんがここならずっと残るので。
これからも何度でも雑誌に名前を載せ、いつか作品が載ることを期待して待っております。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
やはりレジャーシートを引く部分で方向性が決まったように思うので、入れ込んでみました。
そうですね。昼間に空だけ溢れていた光も夜には散り散りになり、ありとあらゆるところでチカチカしながら上下の感覚をかき混ぜていますもんね。当然その中を飛び回れば目も回るでしょうし、夜に思考が酔いやすいことも頷けます。
ありがとうございます!
いえいえ。こちらでもお伝えくださりとても嬉しく思います。今回このような機会をいただいたのも、皆様からの激励のお言葉や、今回の詩一さんのような美しすぎるコメント(というか、もうそのまま詩の作品として載せられた方がいいと思うのです笑)などで鍛えていたお陰です。ありがとうございます!
木曜日への応援コメント
水気を切って
枝に結んだ
満開の想像は
>これは、涙やじめじめとした思いから脱却させる前向きな想像なのかなと思いました。
深呼吸をスライスして
>とても好きな文章です。深呼吸をスライスしてって、どうやったら出てくる言葉なんでしょう。
風景だけを見ると一つひとつが独立しているように思えるのですが、文脈だけを見るとすべてが繋がっているように思えます。つまり、文脈通りに読んでいくとどんどんと自分が居る風景が変わって行って、一瞬で数時間歩いたような満足感を得られますね。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
確かに水分を切って結ぶと考えると、なんだか洗濯物を干すようなイメージが浮かびます。
ありがとうございます。実は元々別のものをスライスしていたのですが、イメージが合わなくて変更したのです。変更してよかったです笑
それはとても嬉しいお言葉です。私の中でもかなり各場面の景色が異なるので、それを保ちつつ根底では物語のようにどこか繋がりを感じられる作品にできていたら幸いです。
スプーンへの応援コメント
冒頭でもう好き。
作者からの返信
飛鳥休暇さん
初っ端から好きをくださりありがとうございます!