第2話 従兄

八神先輩とぶつかってから数日、あの時は"怖い先輩"って聞いていたから謝ることしか出来なかったから、ちゃんとお礼も言いたい。


「ってことで、八神先輩にお礼とぶつかったお詫びがしたいんだよね。」


「でも、ほとんど教室にはいないって聞きましたよ?」


「え!?」


「由莉、どこからそんな話を?」


「あれ?言ってませんでした?八神先輩のクラスに私の従兄がいるんです」


「「従兄がいるの!?」」


「ええ。お兄ちゃんとして今も仲良くしてもらってるんです。」


「そうだったんだ。じゃあ、八神先輩がいつもどこにいるかわかったりはしないかな?」


「さすがにクラスメイトってだけじゃ分かんないんじゃない?」


「たぶんわかると思いますよ?」


「本当に!?」


「はい。だって八神先輩とは親友ですから。」


「「え!?」」


そのあと由莉から話を聞くと、八神先輩とはいつも一緒に行動しているからサボっている場所を知っているらしい。


「どこにいるか聞いてみて!!」


「いいですよ。というか、一緒に教室に行って直接聞いたらいかがですか?」


「由莉、一緒に行ってくれる?」


「もちろんです!」


由莉にそうお願いして、今日の放課後はお礼とお詫びとしてクッキーを買いに行くことにした。





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