第22話

父親視点


 俺は昔からなんでも才能があった。やろうと思ったことはすぐに出来てしまう。勉強も楽勝だったし、スポーツとかも楽勝だった。そのお陰で俺には関係が沢山あった。



 だから子育ても楽勝だと思ってた。


 生まれた直ぐは大変だった。だが直ぐに俺の才能を引き継ぎ、優秀になっていく筈だと思った。


 だが息子は一向にその才能出さない。それ所か周りに比べて劣っていく。ばかりだった。



 俺は息子には立派になって欲しかった。だから俺は息子に厳しくした、最初は、


 もう小学生の後半から俺は息子を優秀に育てることを諦めていた。


 そして、嫁も同じように思っていたらしく、俺たちは家族で息子をむしろ勉強からとおざけるようにしていた。


 息子は頭は悪いし、容量もスポーツも酷い。けど俺、嫁同様にとっても良い子で優しい、十分自慢の息子だった。


 なにより、俺がしたことない命を救うことをした。 


 俺の息子は素晴らしいんだと、心の底から思っていた。


 そして受験を本気でしたいと息子に言われた時、俺は2つの葛藤に迫られた。①息子は夢のために頑張ってほしい②嫁達の気持ちの通り、俺の願いもあり息子はもっと楽をして欲しい気持ち。


 俺はその葛藤に、迫られた。けど俺は少しだけ、息子を応援したかった。やはり俺も小さい頃から何度も夢を目指して頑張ってきた。そんな姿を息子に重ねた。


 だが、同時に嫁達家族の気持ちもある。非常に悩む毎日だった。


 自分で何が正しいか答えは出なかった


・・・だが俺は気づいてなかった。現実の結果はそのまま出ている


 俺は自分の抑えられず意識しないで、厳しく諦める方向を軸に子どもに教育していようだ。


 そして、息子が諦めてしまった。その顔を見て絶望して、嫁や義娘達の悲しむ姿に自分の不甲斐ないさに後悔する。


 俺は何度も、もっと良い教え方はなかったのかと後悔をし続けた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る