5日目 犬の太郎の背中……。



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。




 境内には、太郎という老犬の犬がいる。


 太郎が若い時はよくぺぺは尻尾で遊んでいた。


 だが、今は太郎も年をとり寝てばかりいる。


 今日も丸まって寝ているようだ。


 そんな太郎に、ぺぺは少しつまらない。


 だから気付いてもらおうと、ついちょっかいを出す。


 頭を突いたり、耳や尻尾をひっぱったりする。


 だけど、まったく太郎は気付いてくれないし、起きもしない。


 今度は背中にまわり、毛をひっぱろうとしたら、


 太郎が体制をかえ、寝そべった。


 案の定、 ぺぺは、



 ブチ!



 太郎の背中につぶされたのだった。




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