続 うさぎさん 秘密を知る

「そんな世界樹の守護をしているのが!

このニーズヘッグなのだ!!」


 つまりは、一度は世界を滅ぼしそうにしたことの罰として世界樹の守護を神様に命じられ、自由を限定されたらしいニーズヘッグさんなのだと

うさぎさんは理解した。

 自業自得なうえにどうしようもない生物を見上げるうさぎさんのかわいらしい真ん丸の目が呆れをこめられているののだった。


「ええい!そんな目で見るでない!!

あの頃はやんちゃだったのだ!まだ遊び盛りの真ん中だったのだからしょうがないではないか!!」


 反省の色のない返しに更に呆れが深まるうさぎさんであった。


「そんななことはいいのだ!その目を止めろ!!

続けるぞ!」

はいはいとしょうがない子の面倒を見るように続きを促すためにおててを上げるうさぎさん。



「なんなのだ…我は竜ぞ……


くそぅお!


……そんな世界樹のあるこの森は世界を支える恩恵を受けているのだ。

自然が生い茂り、その力を受け育ち、貴重な効能を備えるまでに成長している。

そのあたりに生えている木も一般のモノとは違い丈夫に高く生き、

世界樹ほどでなくとも魔力を生み出すこともで出来うるほどのものとなった。


そんな自然があるためにこの周辺は聖域とも、魔力を多く漂わせていることから魔力の森、魔の森とも呼ばれている。

動物たちにもその影響が及び、ついには豊富な魔力を有する通常の個体とは格の違う同種のモノが生きる 人にとっての化物が蔓延るような場所になったのだ。

これがこの場所の在り方だ。

人にとっての魔 この場所にとっての聖

対極の理解のある所である。


聖域は魔力の豊富な場所にできるために他に数か所ある

大地の裂け目 まぁ火山や海溝などから漏れ出た魔力が漂う地域がこれに当たる。

そしてそれぞれの地にて、我と同じ使命を持つそれぞれの種族がおる。

それぞれがその地に纏わる問題を起こした末の守護役だがのぉ……






そんな呆れた目でわれをみるなぁああ!!!」


足元で憐れむような目をするうさぎさんに向かい叫ぶニースヘッグさんであった。

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