#3

「申し遅れました、私は天使、天界の神様の使いです。神様の命により、あなたを魔法世界に送ってあげることになりました!」



「え!?なんで!?」


「いやですか?」


「嬉しいです!嬉しいですが、どうして俺みたいなアニオタを??」


「天界規定により、以下の3つの条件を満たした者には異世界転生を強制する。とあります。」


「条件とは?」


「条件1、若くして命を落とした者。条件2、“名誉な”または“珍しい”死に方をしたもの。条件3、異世界に何かしらの興味がある者。」


「すげえ、全部当てはまってる。」


「あなたは生前、異世界転生モノの作品が大好きだったようですね。」


 知られてる…


「そんなあなたに一つ、選択肢を与えます。」


「選択肢?」


「赤ちゃんとして生まれ変わるか、あなたの生前の肉体を異世界に転送させるか、どちらがいいですか?」


「生前の肉体のまま、転送してください!」


「意外ですね…」


「この体は、俺の親が生んでくれたものなんです。俺は親不孝で、親父とお袋には迷惑をかけました。なのでせめてもの親孝行として異世界にも両親が生んでくれたこの肉体を使ってやりたいんです。」


 まあ、そんなことは噓で赤ちゃんとして生まれたらどうせ前世(?)と同じような人生を送るだけだ。次の世界ではきっとハーレムが待っている!そんなの、同じ人生を歩んでしまってはもったいない!しかもこういうのは俺が“伝説の勇者”になるって言うのが定番だから、赤ちゃんから16年近く待つなんて俺にはできるわけねえ!異世界転生して英雄になってやる!そして後世に語り継いでもらうんだ!!

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