元仲間との再会2

ダックに誘われ一緒に飯を食うことになった。

まあもし何かされても服の中には心強い相棒もいるし

ダックとガンダが二人がかりでも今の俺には敵わないだろうし

問題ないだろう。


「いいよ。

どこいく?」


「じゃあトックトク亭に行こうぜ!

今日は俺がおごってやるよ!」


「わかったよ。」


ダックとガンダに挟まれてトックトク亭という酒屋に

連行されるような感じで連れていかれた。


「マスター個室空いてる?」


ダックは慣れた様子でトックトク亭の店主に話しかける。

トックトク亭は見た目は普通の酒屋って感じだけど

中に入ってみると男ばかりだった。

普通の酒屋なら多少でも女の客もいると思うんだけどな。


「おう、ダックか

個室は空いてるぞ。」


「じゃあ個室借りるわ!

料理はいつもの三人前で!」


「はいよー」


マスターと交渉?して個室を借りれたようだ。

カウンターが五席くらいに四人掛けくらいのテーブル席が三席しかない

小さな店なのに個室なんてどこにあるのかと思っていると

どうやら二階に個室があるらしい。


「このトックトク亭の個室は防音のマジックアイテムがあるから

大事な話をしたりするときにいいんだ。

まあその分個室は料金も割高なんだけどな。」


そんな説明をしているダックの後ろを無言でついて行く。

これからどうなることやら。


二階への階段を登りきると扉が四つ見える。

扉には緑色の掛札と赤色の掛札がかけられている。


「この部屋にするか。」


そう言いながら一番手前の緑色の掛札が掛けられてる

扉を開けるダック。

扉を開けて俺とガンダを先に入らせて扉を閉めるときに掛札をひっくり返していたから多分部屋に人がいるかどうかの目印の様なものなんだろうな。


部屋の中は簡素な作りで部屋の中央に四人掛けのテーブルがあり

テーブルの中央には変な丸いボタンが置いてある。


「さあ座ってくれ。

ここの飯はうまいんだ。」


ダックにそう促されて座ろうと思ったんだが、

何故か入口から一番遠い席に誘導された。

この感じだと反省したのかっていう俺の願望は無理だったようだな。


「ああ、ありがとう。」


「もうそろ飯来るだろうし

飯食いながらこれまでの事とか話そうぜ。」


「それにしても久しぶりだなリュート!!」


「そうだね。

ああ、ガンダ久しぶりだね

二人とも元気そうでよかったよ。」


そんな当たり障りない会話をお互いにしていると

食事が来たようだ。


「おお、これはホントにうまそうだ。」


皿には厚切りのステーキが乗っている。

付け合わせには色とりどりの野菜。

その周りには四色のソースがある。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る