第26話 夏の合宿 ランニング
チュンチュンッ
一輝「んん、朝か。時間は...5時か...てかこのランニングって朝7時から走るのか。とりあえず皆6時に起こすかなー」
敦「おはよ」
一輝はびっくりした。
一輝「おお、おはよ!ビックリしたー」
敦「どうした?俺は顔を洗ってくる」
一輝「う、うん」
他の皆は寝ていた。
一輝「暇だしスマホ触るかー」
一輝は慣れない手付きでスマホをタイピングした。
タイピングしていると気づくと6時になった。
伊沼「おはよー」
井宮「ふぁぁー、おはよ」
のそのそと二人が起きて顔を洗いにいった。
一輝「僕もそろそろ顔を洗お」
一輝が布団をまたごうとした時に足を捕まれた。
一輝「え、なに?だれ?」
鴨川が寝ぼけて足を掴んできた。
鴨川「むにゃむにゃ、美味しい大根...むにゃむにゃ」
鴨川は大きく口を開けて噛みつこうとした。
一輝はとっさに掴んだ手を蹴った。
一輝「うわーー、ビックリした!」
鴨川「ふ、ふにゃ。あ....え...」
一輝「へ??」
二人は沈黙に包まれた。
敦「なにしてんだ、お前ら」
一輝「いや、なんでもない。顔を洗ってくる」
敦「いってら、鴨川お前もいけば?」
鴨川「う、うん...」
一輝は急いで洗面所に向かった。
バシャバシャッすると隣から「さっきは...ごめんね一輝君...ボソボソ」
一輝「おわ!?ビックリさせないでくれ鴨川」
鴨川がぬっと顔を近づけた。
一輝「へ、な、なに」
鴨川が手を目の方に近づけた。
鴨川「目やについてる」
一輝は反射的にパシッと手を叩いた。
一輝「自分で取れるから!ありがとうね!」
鴨川「ボソボソ」
聞き取りずらかった。
一輝の心の声「なんだー、あの人...」
先輩や一年生達が続々と集合場所に現れた。
そこには進藤コーチがいた。
進藤コーチ「それじゃあ、ランニング始めるぞ~。ぴったしに始めるからな。じゃあマネージャー頼む」
佐々木マネージャー「よーい、スタート」
一斉にランニングを始めた。
進藤コーチ「遅れた奴は10分増やすからなー、っと早速宇佐見が遅れたか。10分追加な」
宇佐美が遅れて到着した。
宇佐見が嫌な顔をせず走りにでた。
30分間走り続けた。
一輝は途中疲れて止まりそうになったが先輩の圧が凄くなかなか休めなかった。
敦「大丈夫、一輝」
一輝「はぁ、はぁ、なんとか」
敦「あと10分だからな」
一輝「う、うん」
そして一分前になり終了の合図がなった。
ゴール付近にはマネージャーが待っていた。
敦「この歩く時間もきついな」
井宮「それな、こっから練習とか無理すぎ」
宇佐見は走り続けてた。
進藤コーチ「うさみー、冗談だぞ。もう終了したぞー」
宇佐見「いえ、遅れたのであと10分走ります」
一輝は歩いていたが自然と宇佐見と同じように走った。
宇佐見が転びそうになったときに後ろから一輝が支えてくれた。
宇佐見「あ、ありがとう」
一輝「大丈夫?無理すんなよ」
宇佐見「君こそ、なんで走ってるの?」
一輝「仲間のためにだよ、ほら周り見てみな」
敦、井宮、伊沼の三人が同じように後ろから走ってきた。
伊沼「しゃ、俺らで10分乗り切ろうぜ」
敦「おし、お前ら無理すんなよ」
井宮「お前こそつかれてる顔してるけど笑」
5人は一丸となって10分を走りきった。
5人ははぁはぁ言いながら進藤コーチに呆れ半分に笑みをこぼした。
進藤コーチ「もう、朝食の準備だからすぐにいけよ」
敦「そういや、そうだったな。進藤コーチ!お付き合い頂きありがとうございます!」
5人は挨拶を交わし食堂に急いで向かった。
釜崎「お前らなにしてんだ、コーチがやんなくていいって言ってるのに」
敦「悪い、二人が走ってるもんだからついな」
釜崎「もう、先輩座って待ってるのにどう説明すんだよ。監督も待ってる...」
敦は、4人の代わりに状況の説明をした。
敦「遅れてすいませんでした!僕はまだ走り足りなくて強くなりたい一心であと10分走りました。そこで他の4人は僕の姿に惹かれついてきた次第です!僕の責任ですので本当にすいませんでした!!」
先輩から少しやじが飛んできた。
すると、がらがらの野太い声で「そうか、わかった。とりあえず5人とも座って。食事にしよう」
皆が一斉にいただきますを言って朝食を食べた。
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