第3話 いつもの時間に

次の日の朝の教室。

いじめっ子達は激しく詰めてきた。

いじめっ子1「なんだ昨日の奴ら!説明しろ!」

弱虫「知らないよ、ぼくはただ公園で休んでただけだ...」

恐怖で体が震えていた。


次第に虐めは過激になりしつこく追いかけられた。

弱虫は耐えられなくなり不登校になってしまった。

両親は虐めを知っていたが下手に手をだせなかった。


下手に手をだすとPTAが黙っていないのだ。

PTAのほとんどがいじめっ子の母親なのだ。

家庭教師を雇い家で勉強を始めた。

その時も時々いじめっ子が家に訪問するのだ。

両親は嘘を付き母方の祖父に預けたと説明した。


その時言われた言葉が「もし目の前に現れたらただじゃおかない!」と吐かれた。

弱虫はガタガタと震えた。

勉強どころじゃなかった。

ふと、頭によぎったのは助けてくれた人達だ。

あの人達ならと思い隣街まで自転車で旅をした。


10月を過ぎる頃に高校受験も控えていた。

進路も考える大切な時期だ。

しかし、いくら通っても彼らに会うことはなかった。

御園咲中学に行ったが終わりのチャイムが鳴っても現れなかった。グランドを見てもラガーマンの姿はなかった。


ため息をつき自転車に乗り家に向かった。

ふと回り道をして帰ろうと思った。

見慣れない街に景色、少し不安だった。

すると右手にテニスコートくらいの広さの公園を見つけた。

するとそこに敦がタックルの練習をしてるのが見えた。


思わず、あっ!?っと息をこぼした。

恐る恐る近づきしばらく練習を眺めた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る