マンデリンとコストコのマフィン

 今日はパリパリにするチーズを補充しに行った。

 下北沢にある「stockmart」という店で、コストコの商品が買える。公認の転売店ということで、会費を払わないで良い代わりに、2〜3割ほど値段が高いらしい。

 実家にいた頃はよくコストコに行っていた。行って数日は家にディナーロールやベーグル、マフィンとかがあるのでテンション上がったな〜。あとチーズも、今買ってるやつではなく、レッドチェダー・モントレージャック・コルビージャック・ペッパージャックの4種のスライスが入ってるのがあって、それがめちゃくちゃ好きだった。


 一人暮らしを始めてからは車もないし、ひとりで食べられる量でもなし、すっかり縁遠くなっていたコストコ。たまに猛烈に食べたくなるけど食べる機会もなかったコストコ商品。

 だからstockmartを知った時には歓喜した。そして満を辞して実際に訪れたのが先月の頭だったのだが。

 人は、ひとりの時に明らかに食べきれない量のものを買う勇気はなかなか出ないらしい。

 マフィンもディナーロールもあったけど、賞味期限が3日くらいで完全に怯んでしまった。

 それで結局、賞味期限の長いチーズだけ買って帰ったのだ。


 だが今回は違う。今日のわたしには連れ(彼氏)がいた。

「マフィン……どうかな?」

 拳よりでけぇマフィン×6個のパックを前に恐る恐る問うと、彼はこともなげに「食べたい」と言ったので、よっしゃ! とばかりにカゴに放り込んだ。



 そんなわけで今日のおやつはでっかいマフィンだ。

 甘いものは好きだが、飲み物で口をサッパリさせながらじゃないと食べられないタイプである。

 先日、コーヒー豆が切れたので、一回分のお試しパックをいくつか買っていた。それを淹れることにする。今日はマンデリンにした。

 わたしも彼も酸いコーヒーが苦手なので、味のチャートを見て酸味がほぼないやつを選んでいる。マンデリンも酸味がなく、苦味とコク、甘味が強いらしい。

 コーヒーを淹れるのがヘタクソというわけではないのだが、彼の方が上手いので教えてもらいながら淹れた。わたしの普段の淹れ方ではお湯を注ぐ勢いが足りないらしい。空気を含ませるためにある程度の勢いが必要なのだとか。まあ彼も素人なので真偽の程はわからない。


 無事コーヒーも入ったのでいよいよマフィンを食べる。バナナ、チョコ、ブルーベリーの3種入りだったが、彼はブルーベリーを、わたしはチョコを選んだ。

 味はというと、実はそんなに特徴があるわけではない。アメリカンな極甘生地というわけでもなく、まあ普通のしっとりしたマフィンである。

 ただ、大きさによる満足感というか、特別感が好きなのだ。ひとつ何グラムなんだろう? ずっしり、としか表現できない重みがある。でっかい甘いものを食べてることのイベント感。楽しい。

 コーヒーはというと、うーむ……まあ普通の、飲みやすいコーヒーという感じだった。リピートはないかな。あと3種類お試しを買ってるので、どれも合わなかったらスタバでプリンチブレンドを買おうと思う。


 さて、そんな大満足な一日を過ごしたわけだが、うちにはあと4つクソデカマフィンがあり、明後日までに食べなければならないことには一旦目を瞑ろうと思う。


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