#0 花に落雷


 階段の最後の一段を上り、鍵のかけられていない屋上の扉を、静かに押し開く。

 頬を撫でる風には、雨の匂いが混じっていた。灰色に濡れたコンクリートの上に一歩踏み出すたびに、肌を、細かな霧雨が包んでいく。

 その感触と匂いに、懐かしい記憶が呼び起こされるのを感じつつ、静寂に耳を澄ませるように、目を、閉じる。


 あの日から、雨の匂いがするたびに、春が来るたびに、何度となく思い返すそれは。

 僕がまだ、何者でもなく。

 ただのクソガキだった頃の、かけがえのない、想い出だった。



 *  *  *


 無意識に詰めていた息を吐き、やたらと重い通用口の扉を押し開けた瞬間、ほのかに冷たい空気と、土と緑が香り立つような匂いが流れ込んできて、天を仰いだ。


 うっすらと灰色がかった空に紗をかける霧雨が、睫と頬を音もなく濡らし、景色をけぶらせる。


 雨は、好きだ。


 静謐で、世界の輪郭をぼんやりと滲ませてくれるから、落ち着く。

 けれども今日に限っては、胸の裡に垂れ込める憂鬱と苛立ちを、皮膚を透明に覆ってゆく細かな水滴が洗ってくれることはなかった。



『傘、持ってきてないんでしょ? 相棒もいるんだし、ちゃんと差して帰るんだよ。風邪、引かないように気をつけて』



 先刻まで話していた相手の声と表情が蘇り、内圧を下げるように溜息を吐いてから、紺色の傘を開く。


 視界が遮られるから、色付きの傘は嫌いだ。

 当の自分は、折り畳み傘で帰るくせに。

 躊躇いなく家族から贈ってもらった傘をこちらに差し出してくる、その善良さが嫌いだ。

 しょっちゅう落とし物をする僕が、道中で傘を置き忘れて濡れ鼠にならないようにと、大事な傘を託してくる気遣いが嫌いだ。


 自分よりも僕を優先していると否が応にも悟ってしまう、その態度が嫌いだ。


 理不尽にもほどがある考えだ、なんてことは、とうにわかっている。

 わかっているからこそ、いっそう腹立たしいのだ、と束の間瞑目し、傘をかすかに震わせる雨音に、耳を澄ませる。


 ゆっくりと目を開け、肩掛けにしたギターのケースをもう一度確認してからフードをかぶり、鈍色に翳る街へと歩き出す。



『僕が一番知ってる。吾妻くんの歌は、最高だって。……だから、もっと多くの人に、聴いてもらいたいんだ』



 黒く濡れたアスファルトは、罅割れがよく目立つ。靴紐が解けそうだな、と他人事のように、足先を見つめる。



『もちろん、顔を出したくない気持ちもわかるよ。どうしても嫌なら、方法はいくらだってある。だから、吾妻くんの声を直に聴きたいという人たちに、もう少しだけ、向き合ってみてくれないかな』



 わかっている。善意で、言ってくれていることくらい。

 ライブをしないのは、顔出しをしないのは、何か理由があるんじゃないかって、口さがない事を言われていることくらい。


 ――顔で、歌ってるわけじゃない。

 ――声が聴きたいなら、音源でいくらでも聴けばいい。


 それなのに、何故、と不思議でならないのだ。


 もちろん、あの、ライブ特有の、知っていたはずの曲がまるきり違って聴こえるような感覚を、本物の声が、音が、全身を波のように震わせる昂揚を、会場が一つの生き物のようにうねる熱狂を、理解できないわけではない。


 ただ、自分自身がそれをする意義を、見出せないだけで。


 ――まあ、もうどっちにせよ、やるしかないんだけど。


 重い溜息を吐き、足を投げ出すようにして角を曲がる。はずみでパーカーのポケットに適当に突っ込んだ小さな箱が、存在を主張するように腹に当たった。



『ほらほら見て、ツアーグッズ第一弾完成したんだよ! 結構可愛くない?』



 ――いや、可愛さって。どの層に訴えてんだよ、これ。


 いいんじゃないか、知らんけど、と投げ遣りに答えた結果、持ち帰る破目になったそれの位置を、鬱々とした気分で直していると。



 視線を、感じた。



 条件反射で顔を上げると、道の反対側に立っている相手と、真っ向から目が合った。

 平生なら気まずさにすぐに目線を逸らしてしまうところだったけれど、そこに佇んでいた二人連れに、周囲の景色からどことなく浮き上がっているような違和を覚え、つい観察してしまう。


 真新しいリクルートスーツとパンプスに身を包んだ、おそらく僕と同年代くらいの大人しそうな雰囲気の女の子と、泣きはらした後のように目を赤くした、まだ三つ四つくらいの年頃であろう、小さなリュックを背負った少年。


 どう見ても親子ではあり得ないぎこちなさと緊張感が繋いだ手に滲む二人に、いったいどんな関係なんだ、と想像が膨らみ始める。そのとき、こちらに向けられていた女の子の瞳が、逡巡するように一瞬だけ揺れた。



 儚いまなざしに浮かんでいたのは、好奇や興味の類、ではなく。

 寄る辺なき者の自制と、葛藤だった。



 気付いた瞬間、足が止まる。震える双眸から、目が、離せなかった。



「……おねーちゃん?」



 おずおずと響いた幼い声に、女の子は我に返ったように瞬きを一つして、少年に向き直った。


 そして、不安をすべて溶かすような、やわらかな声音で。

 案じることなどひとつもないのだ、と包み込むような笑顔で、彼女は告げた。



「――大丈夫だよ」



 行こっか、と少年の手を引き、なぜかこちらに小さく会釈をしてから、二人は雨の街を歩き出す。揺れる緑の傘が、遠ざかってゆく。


 そうして、駅へと伸びる道には、ぽつんと、僕一人だけが残されて。

 早く帰ろう、と踏み出した足が、どうしてかひどく重かった。


 ――下ろし立てだろうスーツの左肩が、びしょ濡れだった。

 ――きっと、僕に声を掛けようかどうか、迷っていた。


 関係ない、必要以上に他人に首を突っ込むべきじゃない、と自分に言い聞かせて、鈍色の道をなおも進んでいく。


 ――本当は途方に暮れていただろうに、他人にすがってはいけないと、その感情を打ち消して。

 ――人に頼ることを知らない、瞳をしていた。

 ――自分は、他人に頼られているくせに。手を差し伸べているくせに。


 それなのに、あの子を安心させるために、笑った。


 不安をすべて、呑み込んで。

 不器用に、ぎこちなく。


 事情なんて、何もわからない。けれど確かに、少年のために、彼女は懸命に笑みを浮かべていた。



 「……ああ、くそ!」



 ――そういうの、嫌いなんだよ。


 何かに言い訳をするように呟いて踵を返し、遠ざかってゆく背を追いかける。

 色褪せた風景の中、次第に近付く緑の傘が、ひどく鮮やかに映った。ほどなく迫る足音を聞きつけた彼女が、こちらを振り返って、目を見開く。



「えー、あの、……何か、困ってないか、と思って」



 彼女は瞬きも止めたまま、沈黙していた。

 しまった、さすがに言葉足らず過ぎたか、いやそもそも思い過ごしだったか、それとも不審者だと思われているのか、とあまりに拙い自分の声掛けを悔いていると、じっと窺うような視線を下から感じた。


 応じるように顔を向けると、まるい眼を瞠った少年は、小さな肩をびくりと震わせた。間を置かず赤い鼻がひくりと動き、みるみるうちに表情が歪んでいく。


 ――まずい! いやちょっと待て待て待て!


 自分の図体の大きさと目つきの悪さとヤンキーさながらの外見を今更ながら思い出し、頭を抱えたくなったが、嘆いている暇はない。

 決壊寸前の少年をどうにかして宥めねば、と焦る視界に、青いリュックの横で揺れるキーホルダーが飛び込んできた。


 ――あれは! 毎朝七時二十五分から絶賛放送中の、『わくわく動物ランド』の人気キャラ、ワンワン丸(忍者バージョン)!


 ええいままよ、と、思考も恥じらいも放棄してしゃがみ込み、両手の人差し指をぐるぐると回しながら、『わくわく動物ランド』の主題歌を口ずさんだ。



「おっはっよう! に~こにこニワトリ、こ・ん・に・ち・ワン!」



 聞き覚えのある歌に反応してか、ぎゅっと寄せていた細い眉根がじわりとほどけてゆく。頼む、このまま持ち直してくれ、と内心で祈りを捧げつつ、必死ににこやかな表情を保ち続けた。生来の低い声をどうにかうたのおにいさん風にチューニングしつつ、この次どんな歌詞だったっけ、とおぼろげな記憶を辿り、歌う。



「み・ん・なあつまれ~! きょ~うもたっのっしい、いっちにちっだ~!」



 よし無事に歌い切ったぞ! と安堵しつつ小さなお客様の反応を窺うと、どうやら泣くのを思い留まってくれたらしい少年は、一転してきらきらとしたまなざしを浮かべ、無邪気な笑顔でとんでもないことを宣ってきた。



「……にばん、は?」



 嘘だろおい。



「あー……ごめん、知らないわ。よかったら、歌って教えてくれるか?」


「うん! おにいちゃんも、いっしょにうたって!」



 とっさにしては上手い切り返しができたと思ったのも束の間、相手の方が遥かに格上だったことを思い知らされる。返す言葉もないまま、幼子特有の絶対的な信頼に満ちたあのまばゆいまなざしを向けられて、僕はつい頷いてしまった。



 やがて短いデュエットを終えるやいなや、控えめな拍手が降ってきた。

 顔を上げると、ひどく真剣な面持ちをした彼女と、目が合った。そういえば、と今更ながら羞恥が蘇り、頬を焼くような熱さがじわじわと込み上げてくる。


 ――いきなり追いかけてきたかと思えば、しゃがみ込んで急に歌い出すって、めちゃくちゃ不審者だろ!


 今すぐ逃げ出したい、と顔を覆う寸前に、あの、と、澄んだ音が鼓膜を震わせた。



「とっても、素敵な、うた、でした。……わざわざ、追いかけてきてくださって、ありがとうございます。わたし、この辺りの地理に、疎くて。行きたい場所があるんですが、携帯の充電が切れてしまって、わからなくて。……だから、あの、すごく、助かります。――ありがとう、ございます」



 たどたどしい、けれど真心のこもった、声と言葉だった。

 まっすぐなまなざしに、まだ少しぎこちない淡い笑みに、羞恥も忘れて見入ってしまう。

 色素の薄い瞳をぼんやりと眺めつつ、脳は勝手に言葉を紡いだ。



「……どこに行きたいの?」


「さんかくこうえん!」



 元気よく返答してくれたのは、気を取り直したらしい少年だった。彼女の補足によると、どうやらその公園の近くが少年の自宅であるらしいが、何らかの事情で家を飛び出した結果、迷子になってしまったらしい、ということだった。

 泣いている少年を発見した彼女が携帯で件の公園を検索しようとするも、充電切れに阻まれ、交番に行こうにも土地勘がないため道がわからず、途方に暮れていたということらしい。


 ようやく事情を把握した以上、すべきことは一つである。早速携帯を鞄から取り出した僕は、地図を呼び出して周辺を検索した。



「〝さんかくこうえん〟は、正式名称じゃないみたいだな。……となると次は、画像で虱潰しか」



 紺と緑の傘を並べて、小さな液晶を三人で覗き込む。ほどなくして、少年のちいさな指が、画面の一点を指差した。



「これ! これだよ、さんかくこうえん!」



 慌てて少年の指し示す先をタップすると、晴海東公園、徒歩十分、という情報が表示された。同時に遊具が映った写真が複数枚現れ、念のため少年に確認を求める。



「この滑り台に、見覚えはあるか?」


「うん、このキリンのやつ! あってる!」



 興奮した様子で何度も頷く少年に、彼女が微笑みかける。



「……よかった。もうすぐ帰れるよ、はるとくん」



 ひっそりとほころんだ白い横顔は、思わず見惚れてしまうほど、綺麗だった。





「……はると、無事に帰れてよかったな」


「はい、おかげさまで。本当に、ありがとうございました」



 結局十五分ほど歩いて晴海東公園に到着した時、血相を変えて公園の入り口から飛び出してきた少年の母親とばったり遭遇したことにより、あっさりと事態は解決した。


 それまで機嫌よく喋っていた少年が、「ママ!」と叫ぶや顔をくしゃくしゃにして、一目散に母親の下へと駆け出していく姿は、あまりにもひたむきで。


 呆気なく振りほどかれた手が、けして振り向かない小さな背中が、少しだけせつなくて。


 けれど、そんな些細な感傷めいた感情は、涙の再会を果たした二人の表情を見て、ああよかったな、と雨上がりの空のように、綺麗に洗われて。


 慣れない事態に対処していた緊張感から解き放たれた帰路は、すがすがしい安堵と、少しの疲労感に包まれていた。



「いや、俺は別に大したことしてないし。ずっとあいつの傍にいて、一緒に家を探してたのは、あなたでしょう」


「……見つけられたのは、あなたが調べてくださったおかげ、です」



 ありがとうございます、という小さな呟きがさやかな雨音に溶けて、それきり沈黙が落ちる。傘と地面を撫でる雨だれと、ひそやかな二つの足音に満たされた静寂は、不思議と心地よかった。


 僕が大柄なせいで、彼女が緑色の傘の下で今どんな表情をしているのか、うかがい知ることはできなかった。けれどもきっと、彼女もまた、この満たされた束の間の静けさに浸っているのではないか、と思えた。


 並んで一歩進むごとに、靴音が重なるたびに、ひたひたと、心の中で何かが揺らめく。降り積もってゆく。


 何かを、音に、言葉に、したかった。

 けれどこの静寂を破るのは、あまりにも無粋だと思えたので、僕は、そのまま黙することを選んだ。


 やがて、彼女が立ち止まる。傘を上げて、こちらを見つめる。蒼褪めた唇が開き、あの、と別れを告げる音を、紡ごうとする。


 ほんのひととき触れ合った袖が、離れてゆく。


 ――その、前に。



「あのさ。……よかったら、これ、使ってよ」



 パーカーのポケットから引っ張り出した小箱で踊る色彩は、ひどく鮮やかで可愛らしくて、手にしているだけでもこっ恥ずかしい。でも今この時だけは、これを持っている巡り合わせに感謝したい、と心から思えた。



「……ばんそう、こう?」


「……踵。ずっと、痛そうだったから」



 目を丸くしたまま固まってしまった彼女の手に押し付けるようにして箱を渡そうとすると、瞬きをした彼女が、慌てた様子で、こんな、もらえないです、大丈夫です、と首を振った。



「いや、俺もこれ、持ってても使わないし。……まあ確かに、一箱分は多いよな。はいじゃあこれだけ。後生だから、痛そうで俺が見てられないから、お願いだからせめて貼って帰って」



 恥ずかしさやら何やらが込み上げて早口でまくし立てながら箱を開け、二枚絆創膏を引っ掴んで彼女の手元に再び差し出す。支離滅裂なことを言っているのも、頬が熱くなっているのも自覚していたから、彼女の顔は見れなかった。


 焦れるような数秒を経て、おずおずと、彼女が手を伸ばす。



「……ありがとう、ございます」



 震える声音に、逸らしていた視線が吸い寄せられる。


 嬉しそうにはにかんだその顔が、なぜか、泣いているように見えて。


 迷うように、何度も唇を開いては閉じて。やがて意を決したような表情で、彼女は口を開いた。



「あなたが助けてくれて、すごく、嬉しかった。見ないふり、することだって、できましたよね。……でも、あなたは、追いかけてきてくれた。あなたは、やさしいひと、です」



 色素の薄い、澄んだ水鏡の瞳が、僕を映していた。


 雨の調べが、止む。一切の音が、遠ざかっていく。



「声も、うたも、瞳も。とても、やさしかった。――応援、しています」



 そして、彼女は。

 ひっそりと。夜にほころぶ、白い花のように。




「ありがとう」




 微笑った。




 あの瞬間、僕が抱いた感情を、どう言い表せばいいだろうか。


 それまで悩んでいたことの一切合切が吹き飛んで、ああ、そういうことだったのか、とすべての答えがわかったような。腑に落ちたような。雷に打たれたような。……いや、違う。それよりももっと静かな、確信めいたもの。




 彼女の背が遠ざかり、見えなくなってからも呆然と立ち竦んでいた僕は、しばらく経ってからようやく我に返って、雨の中を全速力で駆け出した。


 それまで全然書けなかったのが嘘みたいに、どんどんメロディが、言葉が、想いが胸の奥から溢れ出てきて、止められなかった。


 周りの人から何事かと視線を集めながら改札を駆け抜け、ちょうどやってきた電車に滑り込むや否や、ズボンのポケットに突っ込んでいた絆創膏の箱とマジックを引っ張り出し、勢いよく文字を書き殴った。




『花に落雷』




 *  *  *


 あの日創った曲のメロディを鼻歌で口遊みながら、ひとり、雨の中を歩き続ける。


 最初はただ、楽しいばかりで。

 思い描いた音が形になっていくのが、面白くて。

 自分が創った曲で、誰かが喜んでくれるのが、ただただ嬉しくて。


 それなのにいつの間にか、遠いところまで押し流されてしまっていて。

 周囲から求められることが、次第に増えていって。

 音楽を創ることだけに集中したいのに、騒ぎ立てる声は、耳を塞いでいても、どんどん大きくなる一方で。


 何もかもが面倒臭くなって、でも今更放り出すにも放り出せなくて、ひたすら鬱屈と戦っていた、あの頃。

 誰のために、何のために音楽を続けるのか、わからなくなっていた。


 けれど、あの日。

 他人のために、不器用に笑う、きみを見て。


 己のことばかり考えている自分が、恥ずかしくてたまらなくなった。

 変わりたい、と願うことができた。

 きみのように、さみしい瞳をした誰かのために、うたいたいと思った。


 ――だから、今の僕が在るのは、紛れもなく、きみのおかげなのだと。


 せめて、それだけでも、伝えたかったから。



 もうけして届けられない言葉を、ちいさく、風に託した。



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