第16話 Bとの戦い

僕は京の次期国王だ。しかしその京に足を踏み入れたことはまだない。僕は今境界線にいる。Bの正体は?Bは”京”を恐れている。京の世界の人々は人間界にも境界線にも行ける不思議な力を持っている。空間移動ができる。Bはできないのか?しかしここの境界線人の特定の人たちはできる。”京”にあり、”B”にないもの。なんか変な、なぞなぞでも解いてようだ。僕はしばらくこの境界線で様子見よと思う。どこかで”B”と”京””境界線”は接点が必ずあるはずだ。なずなが僕の腕を取る「ワタル、こっちへ来てもらいたいんだけど。」なずなは、Bに攻撃を受けた境界線人の聴取をこれから行うと言う。一人の少年がいた。少年は出来事を詳しくなずなに報告している。「学校帰りに空から言葉の固まりが石になって振ってきました。友達はその石にあたり石の中に閉じ込めれれてしまいました。」なずなは長らしく。「報告ありがとう。君は大丈夫ですか?ケガはないですか?」「僕は大丈夫です。」少年と、なずなの話は続いている。僕は遠目で見ていた。僕は、ここでは“人間界から来たよそものだ。”しかし長のなずなのおかげで待遇はいい。しかし今、僕は”菜”に会いたい。なのに僕は一体何をしているんだろう。僕は、僕がわからなくなる。どんんどん”菜”から離れている。”ほんの、すれ違い”は、これは、言い訳にできるのだろか。”菜”君はきっとこんな優柔不断な僕を嫌うだろう。はっきりした子だったから。僕の勝手な願いだが、”誤解しないでくれ”この気持ちが届けばいいな。

今、”黄色の春草野の匂う“が恋しい。”菜”。

「ワタル。どう思う。」なずなが、僕を見る。「すまない。わからない。」

なずなは、何事もなかったようにまた、攻撃を受けた少年と話している。

”B”の正体。正体が判明すれば僕は自由の身だ。今はそれが君に会える一番の近道かもしれない。僕は向きを変え、少年の脳内を透しした。空から降る石の恐怖。逃れそうと大きな木の下に潜り込んだこと。映像が見えた。なずなへの報告に嘘はない。それから”蝶”白い蝶が一羽飛んでいる。奇妙な動きをしている。よく見ると触角に電波装置がついている。あの蝶は機械だ。誰かが機械でこの境界線を盗撮盗聴している。B?なのか。手がかりを僕は見つけた。僕は少年に「ねえ、君、空から言葉と石が降ってるときに”蝶”蝶はいなかったかい。」「いました。僕らの周りをくるくる回って飛んでました。あっ、思いだした。蝶が光った気がして、そしたら空から言葉と石が。」僕は片手をあげて「ありがとう。」なずなが「ワタル何かわかったの?」

「まあな、まだ仮説だが。そろそろ、本気を出しますか。」なずなが、ゆっくりと僕の顔を覗き込んだ。


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