2023.3.16 一対一のおやくそく

 今日は仕事中、書いたばかりの「言い訳を述べよ」について、「他の人と恋愛したらルール違反になる」という物語の中にいる二人の話だなぁ……なんてことを思ったりしてました。

 その物語の中にいたい人にとっては、物語の中に他の誰かと二人で入れるのは、幸せなことだな、とも。


 私が昔恋愛してた人、……って書き方をたまにしますが、この言い方は、つまり、「つきあっていた」と言えない、という事なんです。

 彼女は、恋愛とは男女で一対一でするものだとは、そもそも考えていなかったんです。


 彼女、言ったんです。

「恋人に、いろいろなものを求める人、いっぱいいますよね。優しいとか、頼れるとか、話が合うとか、尊敬できるとか、憧れになってくれるとか、支えてくれるとか。恋人とか、一人の人間に、自分が欲しいものを全部求める人っていっぱいいるけど、その人のなかに無いものを求めるのは、本当の愛なの? ウサギはウサギにしかなれない。ウサギにゾウになれ、アリになれと、自分が必要なものを全部押し付けて求めるのは、本当にウサギを愛していると言えるの?」

 ところどころ、うろ覚えで、違う言い回しだった気もしますが、そういう内容のことを言いました。

「今日はこんな刺激をこの人から受けたい、この人のここが好き、一緒に何かをするならこの人、話を聞くならこの人。自分以外の人間に色々なものを求めてるけど、でも、私は、ウサギにゾウになれとは思わない」


 私はこの、彼女の考え方を、一理ある、と感じ、素敵だな、と思いました。


 自分の恋人にもう少しこんな所があったら(例えば、もっと稼いでくれたらとか、成功してくれたらとか……)そういうことを話している友人の話を聞くと、そういう成分が人生に要るのなら、相手に求めないで自分が稼げるようになるほうが手っ取り早くないか? と、私はよく考えていました。私にそれが出来るかは置いとくとして。

 相手が自分の理想通りに変わってくれるのを待つって、だいぶ自分勝手だし、気の長い話だよな、と。


 お金とか成功とかに、あまり興味ない人っているんです。そういう気がない人が、そういう気になる、って、だいぶ大きな転換ですよ。

 欲しいのは、欲しいと思っている自分なんだから、自分が変わるほうが早いのに、と思ったりしていたんです。

 いまは、相手のかっこいい姿を見るのが好き、というのもあるんだろうから、自分でやれってのは暴論だったなとも思うのですが。

 なんていうか……「恋人がコスプレしてくれたらいいのに」って思ってる人がいたとして、「自分でコスプレすればいいじゃん」っていうのも、ちょっと違うなぁって。

「自分がコスプレしたいんじゃないから。相手のコスプレじゃないと興奮しないんだわ!」って言われたら、ああそうかと納得したりして。


 なんの話? コスプレ?


 そんな感じで、その彼女の考え方を今でも素敵だなと思うのですが、残念なことに、私は利己的で独占欲も強いので、一対一じゃないとどうにもダメなんですよね。


 延々と書いてしまいそうなので、この辺で。

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