4話:神の至高な思考

 我は神なり。

 異世界転生する者にチートスキルを与える存在。

 しかし、所詮は創りモノの神であるが故に、どうすれは神っぽい言葉遣いになるのか分からぬ故、大体フランクに話すってばよ。


 という話はさておき。

 諸君等は考えたことがあるか?

 どうして我が主人公にチートスキルを与えるのか。

 何故、主人公を優遇するのか考えたことはあるか?


「違うな。その発想が既に間違っている」


 主人公にチートスキルを与えるのではない。

 主人公を優遇しているのではない。


 優遇され、チートスキルを与えられた者が主人公面をしているだけだ。


 その主人公面をしている異世界転生者の他に、光の当たらぬ下らないスキルを与えられ、それを覆す能力も展開も無く、有象無象の一部と化すしかない輩が大勢いる。

 主人公を夢見て転生し、夢破れた者達が大勢いるのだ。


 では、有象無象に成りはてた彼等が今、何処で何をしているか知っているか?


「なに、知らない?」


 なら、諸君等に我が教えてやろう。

 有象無象の彼等が今、何処で何をしているのか。


 それは――いや、知らないままの方がいい。

 知ってしまったら戻れなくなる(とか適当にそれっぽいことを言ってれば神っぽいだろう)。

  

 っていうか、そもそも有象無象って何だ?

 パオーン。

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