大学三年生☆異世界のサラリーマンに転生

KKモントレイユ

第1話 普通の大学三年生 マコト

 マコトは大学三年生。特にここまで何をしてきたということもなく、普通に大学生活を送ってきた。授業も人並みに出席し、アルバイトも人並みにやってきた。大学三年生も終わりに近づき、そろそろ就職活動を始めなければならない。特に一生懸命やってきたサークルや部活もなく、呼ばれたらときどき食事に行く程度。これまで彼女もできなかった。

 就職活動といっても特にアピールするものもなく、困っている次第であった。

 いろいろ考え事をしながら、いつもの道を帰っていると、通りの向こうに友達のアキラとタケシがいた。二人はマコトに気が付き声を掛けてきた。

「おお、一緒に食事でも行かないか」

特に予定もなかったマコトは、

「いいねえ」

と言って道を渡ろうとした。


 瞬間、アキラとタケシに気を取られ気付いてなかった。バイクが一台走ってきた。ブレーキの音が耳に入ったあと、自分が一回転して飛んでいくのがわかったが、その後の記憶がない。


光か暗闇か、どこの世界かわからない。夢を見ていたのか。


気が付くと、ここは病室か? 心配そうに自分の顔を覗き込んでいる男性がいる。

「気が付いたか?」


「だれ?」

マコトは知らない男に声を掛けられ戸惑った。

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