第4話 魔法薬の原料がダブついている理由

「ちょっとお時間よろしいですか? 近くの薬局の者です」

「おや、どうされました?」

 ここで魔法薬ポーションの原料の納品量が少なくなっている事について、掃除をしている職員さんに単刀直入に聞いてみる事にしました。そうしたら、かなり意外な答えが返ってきました。

「実は、『迷宮ラビリンス』の入り口近くの所で、かなり強い魔物が出てくるようになったのだとか。そのため、一旦『迷宮ラビリンス』の入り口を封印して、冒険者ギルドの方で精鋭を集めて、一斉掃討をやろうと準備してるのだそうです」

「ほぅ」

 私は相槌を打って、お話の先を促します。

「そのため、普段は入れる冒険者が入れない→ポーションなどの必需品がダブついてきている→値段が安くなる→出荷を見合わせている、という事なんです」

「ああー。なるほど。わかりました。わざわざ有難う御座いました」


 これはかなりの大問題みたいですよ。

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