第6話 決死の覚悟で接近戦を仕掛けた勇敢な人間軍はまるで死神のようなガイコツ兵に対して徐々にではありますが劣勢を強いられていたところでありました!

「突撃しろー!!」


 兵士たちの前衛が一斉にガイコツ軍に向かっていく。



 剣の攻撃は効いているようだ。


「おおっとガイコツ兵が人間兵による剣の攻撃でバラバラになっていきます!だがガイコツ軍も負けてはいない、貧弱な人間達を持っている錆びた剣で叩き斬っていく!」


 古舘はまた反射的に実況をしてしまっている。


 目の前で人間が斬られ、死んでいっているというのに、いつも通り実況している。

 古舘はまだどこかで映画を観ている気でいるのだ。


「立場というのか種族的に人間を応援した方がいいのだろうがどうしても中立的な実況になってしまう!」


だが戦況の雲行きは怪しくなっていく。


「また1人人間兵の命が無慈悲なドクロ兵の刃によってかき消されていきますさしずめ戦場の死神だ!そして僅差ですが人間が押されているように見えますというか人間勢がおされていても私はずっと実況している私もこのガイコツ達に叩き斬られるまで実況しているのでありましょうか!」


 最初はガイコツ軍も人間軍も兵数は同じぐらいだったが、人間兵が次々斬られ続けた結果今はガイコツ兵の方が多く、戦場には人間達が相当数地に伏せている。


「これは人間軍万事休すでありましょうか!?」


「仕方あるまい……おい!」

 指揮官はまだ冷静そうで誰かに向かって指示をした。


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