第2章 再会  第2節 楽しい食事

3


 「すいませーん。」


 「はい。」


 アクリル板で仕切られまくった店内で、

沙恵さえが店員を呼んだ。


 「とりあえず、ビール2つ。」


 「かしこまりました。

ご注文はこちらの

タブレットからお願いいたします。」


 店員は、

テーブル上のタブレットを手に取り、

ビールの注文の仕方を

説明しながら操作して注文した。



 「今はどこもタブレットだね。」


 「この焼き肉屋の前を毎日通るのに、

2人だけで入ったのは初めてかな。」


 『焼肉東大門』は、近所であるにもかかわらず、

近すぎて逆に行かない個人経営の店であった。



 「上カルビ2人前、カルビ2、

上ロース2、クッパ2、ビビンバ2、

カクテキキムチ2、普通のキムチ2、

ハラミ2、ハツ2、ミノ2、センマイ2、

チョレギ2、それから、レバー5人前…。」


 「ちょ、ちょっと沙恵ちゃん、

頼み過ぎじゃない?」


 「いいのいいの、任せておいて。

お給料もらってるんだから。」

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