第2章 再会  第1節 謎の名義と大きな数

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「・・・セカイトノカケハシ・・・ 6,000,000,000・・・。」

 

 自分名義の銀行口座に

振り込まれたお金とはいえ、

 自分が汗水垂らして働いて

手に入れた労働対価ではないのだ。



 おそらく、

もう働く必要はないだろう。


 アンティーク調で

部屋の中のインテリアを整えるなど、

自分を満足させたら、

次にすべきことは何か、

ということを、

新たに真剣に考えるべきである。


 全額、

大勢の人々の役に立つ何かに、

使っていかなければならない。



 いきなり通帳に記載された

文字と数字だけで、

沙恵さえを取り巻く世界は、

沙恵の立場は、

沙恵がやるべきことは、

今までとは全く異種なものへと激変した。

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