第1章 幼馴染な2人  第1節 会社を辞めたい服部沙恵(30)


 会社勤めなど向かないとわかっていたが、

親孝行になると思って、

大手文具メーカーの就職試験を受けた。


 内定してしまったので、勤めるしかなかった。

 


 沙恵さえは仕事が速かった。


 普通の仕事量を普通にこなせる職員が、

3日かけて取り組む内容を

沙恵ならば1日あれば、形にできてしまう。


 なので同僚からは

『やっつけ仕事』

というあだ名を付けられていた。

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