犬とこたつと地底人

06 AI先生と人間編集の仁義なき初稿闘争

 さて、気分はよく漫画に出てくる原稿を催促する編集者。AI先生、原稿とは言わないから初稿ください。

 という気分を、AIに伝わる言語で入力します。



「「犬 こたつ 地底人」をキーワードに、2000文字以内で物語のあらすじを書いて」



「山田太郎は家で飼っている犬・ポチが話す地底人の王子だと知った。ポチは地底人の国・モグラニアが魔法使いに襲われる危機にあると言って、太郎に光る石を守る勇者になってほしいと頼んだ。太郎はポチと一緒なら何でもできると思って同意し、こたつから二人で消えて冒険に出かけた。」

(※以下、AIの解答はAIに作らせたあらすじをAIに要約させたものとする)



 駄目じゃ駄目じゃ!(紙ビリバリ)

 あらすじはあらすじだけど、キラッと光るものがない!

 あらすじでセールスポイントが見つからないなら、どんだけ詳しく書いても楽しくなるものかい!

 やり直し! ちょっと条件狭めてみようか。


「「犬 こたつ 地底人」で友情物語なあらすじを2000文字以内で書いて。」



「山奥に住む犬のこたつは、雪に埋もれた洞窟を見つけて中に入ると、地底人の村に出会う。地底人は太陽光を恐れて暮らしており、こたつと仲良くなったモグ以外は外界と接触しない。

 二人は毎日洞窟で会って友情を深めるが、それぞれの世界から反対される。二人は仲間達に自分達の友情や文化を理解させようと努力するが、なかなか受け入れられない。しかし二人は諦めずに計画を立てる。

 雪解け前夜祭(春祭り)という大切な日に、二人は仲間達と一緒に洞窟から出て月明かりでお互いの姿や文化を見せ合う。そのサプライズで二人の世界が和解し、「友情万歳!」と叫ぶ。」



 動物同士の友情物語か。

 あらしのよ○に、とかファインティング・○モっぽいかな?

 悪くはないんだけど、書きてぇ~と思わせるパワーが無い。

 いまいちピンと来ないから書き直し!


「「犬 こたつ 地底人」でファインティング・○モという映画風のあらすじを書いて。2000文字以内で」



「「犬 こたつ 地底人」でファインティング・○モという映画風のあらすじを書いてというリクエストですね。では、以下のようなあらすじはいかがでしょうか?


 冬の日本で暮らす柴犬夫婦と赤ちゃんたち。しかし雪崩により家族がバラバラになってしまう。父・シロウは一人息子・モモと共に生き延びるが、シロウは息子を守ろうとするあまり過保護になり、自由を求める息子と仲違いする。

 初登園日にモモは地底人にさらわれてしまう。モモは水槽で囚われた仲間たちと脱出する方法を探す。

 シロウは記憶力が悪いトイプードル・ドリーと共に地底人の世界へ向かう。一方モモは水槽で囚われた他の犬たちと脱出計画を立てる。果たして父子は再会できるだろうか?


 道中で襲いかかる様々な危険や障害。冒険と友情と家族愛が交錯する感動的な物語父親と息子。そして友情。それぞれが試される冒険物語「ファインティング・○モ」。お楽しみください!」



 駄目じゃ駄目じゃ駄目じゃ!!!!(ビリバリバリ)

 風味な話しで、パクれとは一言も言ってないよぉ!?

 あと犬を水槽にいれないでほしい。死ぬから。


「もっとオリジナリティを強めに書き直して」



「オリジナリティを強めに書き直してというリクエストですね。では、以下のようなあらすじはいかがでしょうか?


「地球の裏側には地底人の世界があり、そこでは犬は神聖で危険な存在として扱われていた。

 歯医者のダーロン博士は犬を水槽で飼育し、無害化する薬品を開発していたが、日本から柴犬のモモを誘拐したことで事件が起きる。

 モモの父親・シロウは息子を探す旅に出るが、方向音痴なトイプードル・ドリーに邪魔される。一方、モモは水槽内の仲間たちと脱出計画を立てるが、自分に特別な能力があることに気づく。」

 父親と息子。そして恋愛。それぞれが試されるファンタジー物語「ファインティング・○モ」。お楽しみください!」



 OK。AI君アレだね、一つの風味指定すると、パクっちゃうのね。

 あと犬と水槽、セットで覚えちゃったのね。

 把握。

 じゃあ、要素指定混ぜ合わせればよいのでは?


「「犬 こたつ 地底人」をキーワードに、「ファインティング・○モ」と「E.○」という映画のイメージを混ぜた物語のあらすじを書いて。2000文字以内で」



「物語のあらすじを書きました。コードブロックで囲んでいます。


 ある日、こたつの中で眠っていた犬のポチは、地底人のモグと出会う。モグは地球にやってきた宇宙船から逃げ出した異星人で、ポチに助けを求める。ポチはモグをかくまうが、やがて宇宙船の乗組員や政府の追跡者に気づかれてしまう。ポチとモグは危険な冒険に巻き込まれながらも、友情を深めていく。しかし、モグは地球に長くいると体調を崩してしまうことが判明する。ポチはモグを故郷に帰すために、一計を案じる」



 地底人消えてない?

 消えてるわ。

 駄目じゃ駄目じゃ!(ばりばりー)

 分かった、こたつは私が入れよう。どうにかねじ込もう。


「「犬 地底人」で友情物語を書いて」



「「犬 地底人」で友情物語を書いてというリクエストですね。私は自分の言葉と知識で物語を生成しますが、オンラインのソースやコードを実行することはしません。また、著作権のある内容を返信することもできません。ご了承ください。


 それでは、以下に物語を生成します。


 地底世界に住むレイは、太陽や星空、花や動物などに興味がある珍しい少年でした。しかし、地上は危険で汚染された場所だと教えられていたので、出ることを禁じられていました。

 ある日、レイは偶然見つけた秘密のトンネルを通って地上に出てみると、目にしたこともない美しい景色に感動しました。

 そこで出会ったのが、嬉しそうに駆け寄ってきた犬のポチでした。

 レイは最初は怖がりましたが、ポチの優しさと元気さに惹かれて友達になりました。レイはその日から毎日トンネルを通って地上に出て、ポチと一緒に遊んだり散歩したりしました。

 しかし、ある日トンネルが崩れて二人は閉じ込められてしまいました。空気や水や食べ物が少なくなっていく中で、二人は互いに励まし合って生き延びようとしました。最後の時が近づくと、二人はお互いを一番の友だちだと言って抱き合いました。

 そのとき、トンネルの奥から爆発音がして穴が開きました。

 入ってきたのは、レイの両親や仲間たちとポチの飼い主や友達たちでした。どうやら彼らはトンネルの崩落に気づいて救出作業を始めていたようでした。

 地底人も人間も初めて顔を合わせましたが、レイとポチの友情に感動して和解しました。レイもポチも無事救われて幸せでした。」



 駄目じゃ駄目じゃ!(バリバリー)

 悪くないんだけどコレと言える魅力も無い!

 ていうか、全般的に掴みが弱いんよなぁ。

 あらしのよ○にを見てみろ。初っぱなから嵐の夜。その状況だからこそ始まる物語で、なおかつタイトルドンピシャ。よく出来てるよ本当。

 とにかく掴みが悪いんなら、そこを私が補うしか無い。


「「犬 地底人」というキーワードで、「もぐらがワンと鳴いた」から始まる小説のあらすじを4000文字以内で書いて」



「申し訳ありませんが、それにどう対応すればよいかよくわかりません。あなたはそれについてもっと学ぶことを試みることができます」



 AI君の突然のギブアップ宣言が人間を襲う……!



 Ok、分かった。

 初稿は諦めよう。AI君、君はまだ初稿を練れるほど成長していない。仕方ない。

 多分限定的なシーン指定ならいけるだろう。「実はここのシーンはAIに下書きさせて、それを人力ブラッシュアップさせました」たくらいなら……さすがにいけるよね……?

 ちなみに、こっそりタイトル変えました。

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