第45話

生徒会の人たちが、ダールになんらかの魔法をかけた犯人を探すために、動いている。


しかし、今のところは事件への進展はないようだ。


しかし、俺のことを心配してエナさんも先生として学園に通う事になり少し恥ずかしいと言う感情もある。


今日はゾビ男が転校生として入学してくる。

教室では、どんな人が入ってくるのかソワソワしている人たちが多い。


生徒会の人たちが俺の事について動いていると言う情報が出回っているため、俺をいじめると犯人と疑われるのではないか?っと思っているのか、コソコソと俺の事について話しているかもしれないが、あからさまな、いじめなどは無くなった。


「え〜っと、転校生を紹介します。転校生のヨウタくんです。」


「え〜自己紹介のありました。ヨウタです。よろしくお願いします。」


と、先生の横に立ち自己紹介をし終わると、お辞儀をした。


素顔は、前見た時の顔より少し変わっている。

この素顔は、エナさんの趣味なのか黒髪でイケメン人間になっている。


エナさんがこう言うタイプの人が好きなのだろうか?


「きゃーえ?ヨウタくんって言うんですよね。私は、アイリスです。よろしくね。」


「私は、エイスです。よろしくね。」


など、女性たちはヨウタがイケメンだからか、ゾビ男(ヨウタ)に対するアピール合戦が横行している。


席は、俺の後ろの方に座りいつでも、何があって対処出来るように座ってくれた。



「私の名前は、エリスです。よろしくね。」


エリスはわざわざ、ヨウタの場所まで近寄り、挨拶をしに行っている。


婚約者である、生徒会長が居るのにも関わらずイケメンと関わりたいのだろうか?


まあ、生徒会長のあの人もまあまあかっこいいと思うけど...


ヨウタは苦笑いをしながら、色んな人からのアピールを流しているような感じがする。


「ねえ、ルッチ。ルッチはああ言う系の男は実はタイプなんじゃないの?」


「いや、そんな事はないよ?そんな事を言うイーナが実は好きなんじゃないの?」


「そんな事はないと思うけど、何故か同類の感じがするのよね...」


イーナは学園長の娘なので、エルフの血を濃く受け継いでいる。なので、種族が同じだとイーナは感じ取れたのだろうか?


「え!?ヨウタくんって黒なの!?」


「そうだけど?」


エルフの王様なので、当たり前ではあるが、魔力色は黒である。それを聞いた周りの女性たちは、ヨウタに対するアピールが激しくなった。


魔力色が黒は滅多にいない。

学園に、それに同じクラスに3人もいるのはおかしいのかも知れない。


それも男と言うことで、ヨウタと結婚して魔力が高い子供を産めば貴族としての地位が未来永劫約束される。それに、長男よりも貴族としての立場が逆転することさえ出来るので、自分の婚約者がいるのにも関わらず「付き合って」などの告白が飛び交っている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る