第35話 桜

私にはくれない笑みをリューちゃんが向けてくれる。


願っていたことなのに、悲しいのはどうしてだろう。


「大丈夫、行こ」


お姉ちゃんの声に頷く。


ごめんね、お姉ちゃん。


私、優しくしてもらう権利なんてないの。


私、リューちゃんが好きなんだよ。


「はい、なんか今日2人とも疲れてるみたいだから甘いコーヒー」


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