第14話

「なんか、やっぱり、音がする!」


チビの声に、小鳥の巣を見上げていたひなも耳をそばだてました


ドドド……


「な、なに?!」


山崩れ!


とっさに、チビとシロはひなをかばいました


「小鳥さんが!」


ひなはでも、自分のことよりもヒナのことを心配する優しい子です


「背中の弟はどうするのっ!」


ハッとした、そのとき


ドドドドドドッ、ドドドドドドッ!!


山崩れよりも怖い、大鬼が森から飛び出てきたのです


一直線に、巣のある木へ


ヒナが一羽、その大きな音にも驚いて……


「ダメーーーーーっ!!」


ひなは叫びました、チビとシロが懸命に袖を引っ張っても


声の限り、泣き虫鬼の泣き声よりも強く

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