甥の後始末を押し付けられた

今川銀杏 旧名:杏

第一章 環境の変化

第一話

近衛騎士が僕の部屋をノックしてきた。僕は入室許可を出した。




近衛騎士は僕に敬礼をしてきた。僕は発言許可を与えた。騎士は「レオナルド王弟殿下、国王陛下がお呼びです。」と言った。僕は執務を止めて「わかった今向かう。ミカ、ここで待っていろ」僕は急いで兄上の元へ騎士の後をついて向かった。ミカとはミカエルフォンリアンダール侯爵子息で僕の侍従だ。ミカは不満がある様子だったが指示に従った。




僕は騎士についていって兄上の執務室の中に入った。僕がドアをノックして入室許可をもらって中に入った。近衛騎士は外にて待機していた。中には兄上と宰相がいた。




宰相は僕にソファーに座るように言ってきた。そして兄上は仕事を一旦きりが良いところで終えるとソファーに座った。



私は兄上に「兄上急に呼び出すなど何用ですか。」と聞いた。

兄上は「レオ、そなたにはルイーズフォンリクロール公爵令嬢と婚約して王太子になってもらう。」

「は?」

「兄上もう一度言ってください。」

「だからレオ、君をルイーズ嬢を婚約者として王太子にする。」

「恐れながら兄上本気ですか?ルイーズ嬢はオリバーの婚約者でしょう。それに王太子の件に関しても兄上にはオリバーという立派な息子がいると記憶していますが。オリバーに何かあったのですか。」

「オリバーは盛大なやらかしをした。学園の創立パーティーでルイーズ嬢に婚約破棄を勝手に言ったのだ。さらにオリビアフォントーカ男爵令嬢と婚約すると発表したのだ。よってオリバーを廃嫡としてそなたを後継に据える。」

「兄上しかし僕にはエリック兄上がいますしエリック兄上にも3人男子がいますが。」

「レオ、君は余と同じく父上の正妻の息子だ。そしてルイーズ嬢に1番歳が近い。」

「しかしエリック兄上は僕より継承権が上です。」

「継承権の件は気にするな。エリックは結婚してベントール公爵位を与えた時に王族を抜けている。そしてそなたは知らないかもしれんが継承権は王族を抜けたもののほうが王族のものより必ず低くなる。よってレオ、君は現在継承権一位だ。」

「しかし僕はまだ9歳です。オリバーよりも年下です。」

「レオはすでにその才覚を表しているではないか。100人に一人しか魔法が使えなくて使えてもそれほど使えないこの世でそなたは規格外の魔力があって記録の中では誰も使えたことのない神級魔法まで使える。さらに使える属性は火、炎、水、氷、風、志風、大地、土、闇、光、精神、聖、空間、無、雷が使えるではないか。そして

そなたはすでに鑑定、アイテムボックス、創造、スキル作成、テイム、剣聖のスキルが発現している。6つも発現しているものは滅多にいないぞ。普通は2つか3つだ。オリバーは2つしか発現していなかったぞ。」

「しかし……」

「しかしなんだ。これは決定事項だ。」

「わかりました兄上失礼します。」




僕は執務室を出ると盛大なため息を吐いた。そしてそのまま近衛騎士団の詰め場へいった。詰め場に入ると近衛騎士団長のリックに手合わせをしろっと指示した。ぼくとリックは特別鍛錬場に入った。僕は一般隊員には存在は隠されている。そのため一般隊員にあった時はレオナルドフォンハッサルと名乗れと兄上に命じられていた。そして剣を振った。剣を振ると気が少し晴れた。リックは「今日は普段と様子が違うがどうした」と聞いてきた。

僕は「王太子にさせられた。」と答えた。

そしたらリックは「陛下はオリバー様を切り捨てる判断をしたということか。」

僕は「オリバーの奴はなんで婚約破棄なんてするんだ。僕には全く理解できないそれになんで末子の俺に王位が回ってくる」

「王弟殿下口調が荒くなっているぞ。王弟殿下は先王が亡くなる直前にできた子だもんな。」

「ああそうだ。僕は母上が50歳の時に生まれた子だ。父上はその一年後53歳で亡くなられた。原因は持病の悪化らしいな。僕は知らんけれど。それより王太子教育なんて受けたくない」

「王弟殿下は優秀だからそこまでないと思うが」

「教育が始まったら僕の自由時間が減る。そしたら魔法を実験する機会が減る。後魔物を倒して新しい魔道具を作る時間も。」

「王弟殿下は立派なのかわがままなのかわからないな」

「まあいいリック模擬戦をするぞ」

「わかりました王弟殿下」

上級近衛騎士の一人が開始の合図をした。そして僕はリックに飛びかかった。リックと僕の剣が当たった。そしてとても大きい音を出した。僕は一旦後退して今度は本気で走ってリックの後ろに回った。リックは気づいて避けようとしたが僕の策略にうまく引っかかって

くれた。僕はリックの首に剣を添えた。僕は初めてリックに勝った。リックは驚いた様子だった。ただ「殿下上達されましたね。中庭でこそこそとやっていたのですか。」

「うっなぜばれたちゃんと僕は業務はこなしていたのに……」

僕はその後何人もの上級騎士達と模擬戦をしてから帰った。ただ内心ではミカに叱られるだろうから帰りたくなかった。




















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