03 : Scenes often seen in dream.
そんな私ですが、夢がありました。
それは「女性になりたい。」という、言葉では簡単に見えるけれど、実際には難しい夢。
私が初めて性別差異を感じたのは、中学生手前の小学6年の頃でした。あ、ち〇ち〇が邪魔だなと。
あとは単純に、昔から可愛いものが好きで、かわいい服を着たいのに着れないこと。
自慢じゃないですが、体型がずっと変わらないので、丸顔で小太りです。ダイエットとかはしたいんですが、両親がダメの一点張りでした。
声が低くなっていく。肩幅が広くなっていく。身長が母や姉の身長を追い越した。股関節が固くなってきた。
そんな時、SRSの存在を知りました。性別転換手術の略称で、有名な方では「はるな愛」「ミッツ・マングローブ」「平沢ゆうな」たちがいらっしゃいます。
当時も今も、タイでの手術が良いとされています。もちろんアテンド(道案内の人?)さんや通訳さんの別途費用がかかる場合もあるそうですが。
大体の費用は150万~200万になるそうで、就学の間は不可能です。社会人になってから3年、が時期の相場です。
最近ですと、わにわにぱにっく(マンガ家)さんが行われたらしいですね。
じゃあ、私も。とはなれませんでした。
両親には必ず反対されますし、言えるわけありません。
そんな素振りなかったじゃないの、と言われれば。終わり。
もちろん、反論の余地はあります。だったら「隠さなければよかったのか?」と。
誰しも同じ環境にはいないし、誰しもが同じ境遇ではない。本人をよく知るのはその人自身なのだから。
だがしかし、私は自分が分からない。
何をしたいのか、何が好きなのか、何が嫌いなのか。それも未だに分からない。
社会人が嫌になって、会社をやめてから1ヶ月が経ちました。
「もういいかな……」
止めていた終活を再開しました。大切な本やグッズが買取されている様子を考えるだけで、胸が辛い。
ああ、私は本が好きだ。ホ〇ライブのみんなが推しだ。
「最後は、やっぱり携帯電話かな」
実家に帰って、私が写った写真を全て処分したかったけれど、さすがに多かったです。嫌いな中学生以降の写真は捨てようと思いますが。
先日、ハリウッドの俳優さんが山の中で亡くなったと報道がありました。関係者曰く「好きな場所で死にたかったそう。」とのこと。
もし自〇をするなら、どこがいいのか。私は決められない。ただ、何も残らない死に方をしたい。
願わくば、灰も残らないように。
夢に見た光景で、一度だけありえないことがありました。そもそも夜夢とは脳の持つ情報が継ぎ接ぎされて、映像化されたものです。
しかし、その時の夢は違いました。
私がベッドから起き上がると、子供を抱いた女性が「おはよう」と言いました。その女性は今までに見たことがない人で、子供は靄がかかっていた。
誰なのか、そう思うこともなく私も「おはよう」と返すのです。
「早く起きてね」と寝室を後にする女性をずっと見ていて……目が覚めました。
この夢は何だったのか。
今でも分からず、記憶に残っています。
ただ、今にして思えば、あれは別の世界線の私だったのではないかと思います。
願わくば、あの未来を持つ世界線の私が変わらないことを。
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