第六話

今日は学校に行く気が無く、だが理由も無く休むのも、ダメだと、思ったので、登校した。が、

「あれ!太郎君じゃん。おはよー!家ここだったんだ」

「あれ、熱が。休も」

「ちょい、ちょいちょい!」

「何?」

「元気そうじゃん!」

「いやこれは、熱四十度あるな」

「えぇ…。あっ。いい事思い付いた」

「?」

優花は悪魔の顔で、こう言う。

「私、一日お見舞いしてあげるよ」

「よし、行こう!」

「うん!」

そう返事をして、俺の横に並ぶ、優花。

「先、行っててよ」

「やだ」

なら、先に行く。

「じゃ」

そう言い放ち、足を早める。それに合わせて、歩いている、優花。

「はぁ…!」

「あれぇぇ?もう疲れたの?」

「はぁ、はぁそん、な、はぁ、わ、」

「ほら、水」

「あり、がとう。はぁ」

「あっ、私の飲みかけだった」

「ブホォ!」

「わぁ、きったないな」

「お前が、変な事言うからだよ!」

「ごめんごめん」

コイツ…!

「ほら、何してるの、行こ。」

もう、普通に行こう。

「ああ…」

「えへへー」

「何だよ」

「ん?嬉しいなって」

言ってろ。しかも、無理矢理だしな。そう思いながら、一緒に登校したのであった。

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