第8話

おおじいさん、もうやめましょう。


顔の黒い男が止まった。


どうして今日、今夜僕は貴方と喋れるんだろう。


僕は唱える。


親の因果が子に報い。


男がピクリとする。


貴方にも子孫がいる。嬲られた人達にも、子孫があったかもしれない。でもいない。なぜか。貴方だけじゃない。他にも同じ仕事をする人達はいたんでしょう。


男が茶色の皮をたたみ始める。それはヒトの皮じゃない。僕はそう思う。


僕がこの夢を見ます。ずっと。


ダメ元で行ったわけじゃない。ただ、井戸から差す朝日の陽光に、自分は全能感を持っていた。


夢が終わるだろう。

大丈夫、パパが見るからね。パパが、この夢を横取りしてみせる。永遠に。とわに。何度でも。かさねて。


守ってみせる。

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