第2話 小野さんのパンツをカバンに保存した

 小野おの 藍佳あいかは、美少女で巨乳で明るくて優しい性格だ。クラス内での人気も非常に高く、アイドル的な存在であったはずなのに――。


 なぜか俺を狙うヘンタイになっちまった。


 理由は一切不明。

 まるで古代の神秘であるかのように、謎が多すぎた。



 机の中から小野さんのパンツが出てきた。プレゼントのつもりらしい。……いらねぇーよ!? いや、本音を言えば欲しいのだが……こんなところをクラスメイトに見られたら、俺がヘンタイどこか、現行犯逮捕なのである。


 明日には全国的なニュースデビューを飾るだろうな。嫌すぎるわッ!



「いろんなことに使っていいからね」

「黙れ、ヘンタイ。てか、小野さん……最近どうしちゃったの?」

「え、なにが?」


 どうやら小野さんに罪の意識はないらしい。至極当然のことであると、彼女はこれが日常生活の一部なんだと俺に視線を送った。

 ……なんだろう、この人には勝てないな。



 結局俺は、小野さんのパンツをカバンに保存した。こうするしか、俺に生きる道はなかったからだ。……あぁ、俺もヘンタイの仲間入りか。



 ――放課後。



 小野さんはついに、とんでもないことを口走った。



「ねえ、大久保くん! ノーブラ・ノーパンのわたしと一緒に帰らない!?」

「――――んなッ!?」



 大声でそんなことを言ったんだ。

 ヤメロ~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る