詩吹

福山典雅

蓮華

鏑木のそら、割れる音色、さざめく黄風

ただ、クジラ色たなびいて、うろんげ、もくず、なし崩し


僕を静かに沈みゆく


ほうせんか舞い上がり、ふるわぬ約束おしつつみ

流星のはたきが真紅のゆめとたゆたんで


豊穣かくれ、たべなかせ、みとめ、たぶらう、くりのはら

目隠し、油断、遠巻きに

ふいの語らい、雪化粧


僕はふわりと漂って


いたみ、わするる春のやみがくれ

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