第23話

凡そ半年後


「ちょっと!中国だけじゃなく日本や韓国でもバケモノがいたわよ!」


バカ女襲来。しかも、変なことを言っている。え?バケモノ?何を言ってんだ?


「何を言ってんだ?頭おかしくなったならおもちゃの銃を頭に撃っておけよ。」

「うっさいわ!」パァン!


いきなりヘッドショットとかアホか。


「キィー!なんで!死なないのよ!!」

「バカ女、いきなりヘッドショットとかとうとうおかしくなったか。ご愁傷さま。」

「あ、アンタ!日本人だったのね!」

「大昔な。」

「大昔?アンタ、精々20年前後くらいしか生きてないでしょ?」

「フッ、やれやれ。」

「むっかつくわね」パァン!

「無駄だというのに、やれやれ。」


今度はハートショットしてくるが、当たった箇所の生地が無くなるだけ。


「お前が来ると服がダメにされる。ねぇ、そろそろ帰って来んない?Go Home」

「…ねぇ、アンタの身体とアンタの情報を寄越しなさいよ。」

「男狩りしてるって今自白したな?」

「しまった!でも、アンタに何が出来るって言うの?」

「逆にお前に何が出来るんだ?例えば、お前が死んだら誰が困る?」

「世界が困るわ。」

「そうか、なら大丈夫だな!」ダッ!

「!」パァンッ!!パァンッ!!パァンッ!!


大した脅威ではないことの確認が出来たため、俺はバカ女に目掛けて迫る。


その際、バカ女は俺を近付けたくないのか銃を乱射してくる。


カチッ!カチッ!


弾切れだ!


「皆、今だ!確保ー!!」

『わあー!』

「ぐぁ、や、やめなさ、ぎゃ!痛い!痛い!」


取り押さえて縛る時に少し殴ったり蹴ったりするのは誤差だ。


俺達はバカ女が男狩りをしていることが確認出来たら、捕まえることを半年前から決めていた。まず、脅威である武器は俺が囮になって弾切れまで撃たせる。弾切れになったら俺が合図をして周囲に待機していた都市の皆で取り押さえて、余計なことを喋れないように猿轡をする。


その後は、この世界共通ルール【男狩りをした者は死刑】


私刑をたっぷり味わって原型を留めていないがなんとか息があるバカ女は大型人喰いサメがいる海域に魚の血たっぷり浴びてポイとする。


残酷であるが、生かしていたって害にしかならないからってさ。サングラスで隠していた瞳の色は潰れていたから確認出来なかった。ま、いっか。


俺はバカ女が乗ってきていた船に危ないものはないかの下見をしに乗船した。


んん?バカ女以外に乗組員がいない?まさか、1人でこの船を?ハイテクになったもんだ。とりあえず、船のことは女海賊である彼女達なら何か分かるだろう。


俺はそのまま下船して彼女達に後のことを頼んだ。

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