第13話

川漁師のことを調べた結果を俺も教えてもらった。やっぱり10年くらい前に亡くなってた。台風の日に川の様子を見に行ってそのまま、ありふれた死に方だけどそれまでの人生が幸せだったのか気がかりだ。娘が20いくつの頃か。まだまだこれから色々としてあげたかったろうな。


今日、川漁師こと川澄涼子の墓参りに来た。手入れの行き届いた墓石にお供え用の花と線香を供えて手を合わせる。


「久しぶり。やっと外に出れたよ。まさか、俺の種で娘や孫娘達で越後国の人口を占めるとは思わなかったよ。それと、何故俺が越後国の父なんて呼ばれてることを教えてくれなかったんだよ。孫娘に教えてもらった時、耳が遠くなったのかと思ったじゃないか。…出来れば、生きてるうちにまた会いたかったよ。じゃあな。」


はぁ、今世で初めて出来た知人の初めての別れか。辛いものがあるな。今、俺は1人で霊園を歩いてる。孫娘には少し席を外してもらった。


少し、おセンチになりたかったから。


「あ、あの」


すると後ろから声をかけられた。振り返ると川漁師の面影がある女が居た。


「ん?涼子の娘か?」

「母さんの男の知り合い?」

「昔馴染みだよ。ちょっと今まで外に出れなかったが今回出れるようになってな、涼子に会おうと思ったんだが遅かったみたいでな。せめても墓参りだけしたかったんだ。勝手にお供えしてすまなかったな。」

「あ、あんた!私の父親のことを知らないかい?」

「すまないが、知らないな。」

「そうか…」

「ではな。涼子の分以上に幸せになれよ。」

「え」


俺はその場を足早に去った。


せっかくおセンチになってるのにあのまま話し込んでいたら娘との行為に発展してただろう。


霊園の外に止まっていた車から孫娘が笑顔で手を振ってくれる。股間がイライラする。我慢、我慢…


我慢出来なくなって、車の中で行為してしまったのは仕方なかったのだ。


「やっぱり私達、身体の相性抜群過ぎるわね♡」

「お互いのフェロモンがヤバすぎるんだよ。車内に入った途端だぞ?窓全開にしてないとまた盛りそうでヤバい。」

「盛っても良いじゃない♡それとも私とするの嫌?」

「可愛い顔して、そういうことを言うの反則!」

「可愛い顔は生まれつきよ?それに爛れた性活って素敵よね?」

「惑わされんぞ。」

「おじいちゃん、お仕事は何をしてるの?」

「やめろ、それは俺に効く。やめろ」

「お仕事したことがないおじいちゃんは何が得意なのか私に教えてー?」

「性なる種まき」

「あっははは、爛れた性活と何が違うのかしら?ふふふ」

「ぐぬぬ」

「ほら、おじいちゃん♡こっちに一緒に堕ちましょう♡」


孫娘の性欲が俺並にヤバい。コイツ、普通の男じゃ満足出来ないから俺を選んだな?ま、利用されるのは今更だ。とことん、突き合ってやろう。

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