二章 英雄は称賛されない。

2-1

「お兄ぃのバカッ!!」


 帰宅した俺を出迎えた妹は、心底怒った様子で腹部を殴った。みぞおちにそれなりの衝撃が走り、それだけ心配させてしまったことを悟る。痛みに耐えながら、俺はただ、


「ごめん」


 としか言えなかった。

 魔法使いがよく口にしていたセリフを思い出し、さらに申し訳なくなる。謝罪が時としてさらにヒトを傷つけることを、俺は知っているのに。言葉がうまく出てこなかった。

 頭は魔法使いの姿と言動で埋め尽くされている。深く考えず謝っていた自覚が、ことさらに責め立てた。


「俺、どうなってた?」

「まる二日の行方不明。神隠し……」


 項垂うなだれる妹に、そうか、とだけ返す。

 昼、鉄板のようになった屋上で目覚め、充電のきれた携帯でも連絡はとれず。仕方なく事務室へと赴き、事情を説明して帰してもらった。運良くミワタリ先生が出勤していなければ、警察にお世話になっていたかもしれない。

 携帯を充電させてもらい画面を確認すれば、二日と数時間が過ぎていた。帰宅すると案の定妹からは怒号が飛び、母親はいつもと変わらない調子で「とりあえず昼食にする?」と居間に通した。


 素っ気ない食事中、妹は特に追求することもせず、母も何も言わなかった。

 足下に当てられる扇風機が夏であることをしらせていた。置かれたテレビから流れるニュースは、季節特有のプール中継だ。視界に入るあらゆるものが、屋上で魅せられた光景との乖離を示していた。

 冷やし中華の味が染みていく。

 俺にとって舌が痛いと錯覚するほどまでに、家庭の温もりがする。この慣れ親しんだ空気を、俺はなんとも思ってこなかった。あたりまえでありきたり。俺に与えられた普遍の日常だと感じて生きてきた。

 だというのに、今日はこんなにも、苦しい。

 大皿に盛られた春巻きに箸をのばしかけ、ふと動きを止めてしまう。兄の動作、言葉――そういった節々の異変を敏感に感じ取った妹は、そんな一瞬のできごとでさえ反応した。


「……変」

「……」


 いつもの自分なら、すぐさま反論していただろうか?

 だが残念なことに、今はいつもの三上春間ではない気がした。口をつぐんでしまう。一部始終を見やり、母が「こぉら」と注意を挟む。


「あんたねぇ、食事のときくらいしんみりさせるようなこと言うんじゃないの」

「でもお兄ぃが」

「お兄ちゃんは多感な時期なの。察してあげな」

「いやお母さん、これはそういう事態じゃ、」

「ヨシノ」

「……わかったよ」


 宥められ、不貞腐ふてくされるように春巻きにかぶりつく妹。どうしてこんなときに限って大人は優しいのか。そんな疑問を抱いて視線を投げるも、母は軽く笑っただけだった。

 また、食事を再開する。申し訳なさと、それ以上のすっきりしない感覚に苛まれたまま。

 ――わかっている。

 簡潔に言い表わすなら、俺は俺が許せないのだ。

 魔法使いはガラスのように透き通って、綺麗で、何色にも染まらない高潔な存在だと、そう思っていた。だけど真実はきっと異なる。魔女だって人間だ。一般的な感情を持ち合わせていたことくらいは知っているし、物事に一喜一憂することも記憶が物語っている。

 だからソレについてはいい。魔女は人間だったという結論はさして驚きがない。ただ……。


「ごちそうさま。美味しかった」


 ただ、魔法使いがあの表情をすることが意外すぎた。俺だろうと俺でなかろうと、だれかの言葉で照れ隠しをしてしまう彼女は予想だにしなかった。俺は彼女の感情を動かすスイッチとしてカウントされていないと思っていた。それだけに、まるで覚えていなかった自分に腹が立つ。


 妹の訝しげな視線を感じながら、居間をあとにする。頭の中は、魔法使いでいっぱいだった。

 どうして俺は、あんなに大事な約束を取りこぼしてしまったんだろう。





 他人の家にお邪魔したことはないが、自室は比較的物寂しい空間だ。質素なカーテン、木目の小テーブル、デスク上は書類が散らばることもなく、きちんと棚に収められている。

 妹に「物が少ない。引っ越しでもすんの?」と言わしめるほどシンプルな部屋だった。

 趣味らしい趣味なんてなくて、目をひくものといえば蒼矢サイダーの空ボトルと写真立てくらいだ。

 洗って干したペットボトル。カメラを嫌う魔法使いが写った、貴重な一枚。どちらも記憶の彼女を思い出すための、否、忘れてしまわないための装飾だった。それらが、固執を仄めかす空間を創り出していた。

 こもった熱を逃すべく、窓を開け放ち換気する。ゆったりと風に揺れるカーテンが、薄い影を動かしはじめた。それを横目にデスクへ向かうと、俺は日記をひらき、ペンを取った。

 白地は味のある色味をしている。紙としての質感、純白ではない白。過去から今へ飛ばされた、魔法使いからの贈りもの。

 その白地に、今日も文字をつけ足していく。

 数秒だけ考えて、脳内を整理しながら。夏の暑さを紛らし、集中先を傾けながら。俺はそっと、書き出しを決めた。


 しかし、ヴー、という震えが懐から響いたことで、出鼻をくじかれてしまった。


 時計は午後二時を指している。ペンを置いて携帯を確認すると、着信履歴が五件あった。

 そういえば、充電しはじめてから返信は後回しにしていたのだった。発信元は、いずれもひとりだ。名前をタップしてしばらくし、折り返しの通知音が途切れた。


『要件は先日のバーベキューの費用についてだったけど……それどころじゃないらしいね。どうせ君のことだ、また奇妙な事象に囚われているんだろう?』


 開口一番の挨拶に、俺は椅子の背もたれに体重をあずけた。目線をスライドし、明るい斜光とカーテンのコントラストを眩しく感じた。


「正解だよ、木陰。絶賛お悩み中だ。ついさっきまで妹に散々なじられてた」

『はははっ、そりゃあご愁傷様だね。じゃあ今日の夜あたり、テレスで集まらないかい? よければ相談相手になるよ』


 『テレス』というのは、自宅からすこし歩いたところにある、街道沿いのファミレスだった。クリスマスにケーキを予約した店の付近にあり、比較的親しまれている店舗──ではあるのだが、この地域では老人たちが雑談につかう場としてポジションを築いている。生徒が帰りぎわに居座るような真新しいファミレスやカフェは、また別の場所にあった。

 つまり、知り合いに遭遇する確率はひくい。そんな場所を指定するところに、彼なりの配慮が読みとれる。


「わかった。ちょうどこちらから頼ろうと思ってたところだ。この前の参加費もそのとき返そう」

『じゃあ一品奢ってもらおうかな』

「費用以下までなら許そう」

『契約成立だね。そうだなあ……八時ごろに落ち合おう』


 俺が「了解」と返す。木陰は『じゃ』と答える。

 そうして、短い予定合わせが終わろうとしたとき、


「あ、待て」

『……うん?』


 咄嗟に木陰を引き留めた。

 すこしだけ頭に残っていた迷いが、「いいのか?」と囁いてくる。だけどそんなものは次の瞬間には消えていて、俺は参加者を追加した。


「片勿月シオンって子、覚えてるか?」





 カランカランという来店音は、夜に鳴らすと控えめに聴こえる。

 店員に待ち合わせの旨を伝え視線を巡らすと、すでに待ち人はそろっていた。


「ごめん、夜中に呼び出して」


 木陰のとなりに腰を下ろし、参加料だとばかりにつまみを注文する。しかしふたりは朗らかに、無駄に騒がしく流してくれる。


「ちっぽけな非常識はお互いさまさ」

「そう! 気にすることはないわっ! 何を隠そう、私自身もこういう密会には興味があったもの!」


 相変わらず元気いっぱいだ。普段ならはやくもゲンナリ感が迫り上がってくるところだが、それに慣れてきている自分に戦慄を覚えた。

 とりあえず水で喉を潤し、木陰へ問う。


「シオンのことは?」

「名前だけはさきほど。バーベキューのときはあまり話せなかったからね」


 微塵も疲れた様子がないあたり、こいつには効かないらしい。シスターと俺はこいつのテンションに『スタミナドレイン』などという名称をつけてしまうほど恐れ慄いていたのだが。


「そういえば君は情報屋をペアで名乗ってるんだよね? もうひとりはどうしたの?」

「あいつはおやすみよ! っていうか、そもそも情報屋として役割が異なるの! 私は情報収集および考察、売れないミュージシャンは集めた情報の選別、加工!」

「個人情報を加工……?」

「そ、売買のためにね! 物々交換とも言うわ! ま、こういう機会は私の方が適任ってワケ! そういう貴方はミスター・ツリーシャドウ! ステンドグラス事件のときは世話になったわね!」

「ああ、君だったんだね、三上のめいでボクの調査にあたっていたのは」


 なるほどね、と納得を示す木陰。手元にはアイスティーが。

 ふふんと鼻を鳴らすシオン。指の間にポテト。

 対称的な友人たちからこうも共通の話題が出てくる理由は、去年の冬に起こったとある事件に起因する。

 教会のステンドグラスが立て続けに割られ、魔女の人形が姿をあらわす、非現実的な第二の騒動。ざっくり言ってしまえば、その事件の犯人は木陰だった。

 彼の動向を探るため、俺は情報屋のふたり──とくにシオンに身辺調査を頼んだのである。ただ、妙なところで異変を察知するのが木陰。情報屋の片腕たる敏腕探偵も暗躍を気づかれてしまい、撤退を余儀なくされた。身辺調査を中断せざるをえなくなったワケだ。

 シオンがどう接近し、どのような手段で彼が気付いたのかはさておき。そんな経緯があるふたりだ、まず間違いなく苦手意識を抱いていることだろう。

 ……そう、危惧していたのだけど。


「貴方のことは評価しているわ! このシオンさまの存在を看破したのだから!」

「はは、アレはただイカサマをしただけさ。ボクは魔法を駆使して警戒をつづけていた。それを考えると、君の絶妙な距離の縮め方はとても見極めるのが難しかった」

「魔法というのはやはり存在するのね! 半信半疑だったとはいえ、実際に使われると驚くわ! ねぇ、よければ何か見せてちょうだい!」

「残念、あの冬、魔女の復活を諦めて以来、ボクは魔法を使わないと決めたんだ。使い方もほとんど覚えてないしね」


 なんだか互いに褒めあっていた。

 多少は橋渡しになってやるべきかと思っていたが、どうやら杞憂だったらしい。

 というところで、ファミレス特有の小サイズのピザが運ばれてきた。シオンはちょうどいい大きさのソレへと遠慮なく手を伸ばし、木陰は小さく「いただきます」と述べる。

 ……夜中のファミレスは家族連れが少なく落ち着いている。もとよりそこまで繁盛しているわけでもない店舗だ、密会にもってこいの雰囲気が漂う。こうして三人で摘むのは、心地よい背徳感があって楽しかった。メモ書きだけ残して隠れるように出てきたこともあり、心の奥で妹に謝罪しておく。帰宅すればまた怒られるだろうが、背に腹はかえられない。

 木陰が本題を切り出したことで、不思議な空気は一層濃くなった。


「それで? 此度のお悩みはどんなものなんだい? まったく魔女も容赦がないね」


 どこか楽しげに尋ねる彼から、シオンの視線がこちらへ移動する。口からチーズを伸ばし答えを待っている。

 俺はすこしだけ思案してから、疑問で返した。


「まず唐突なんだけど……俺をどう思うか、教えてくれ」


 久しぶりに遠回しな物言いになってしまった気がする。はっきりしない返答に、ふたりは顔を見合わせ交互に言った。


「鈍感クソやろう」

「すけこまし!」

「後天性炭酸中毒者」

「ヤバい女に取り憑かれてる!」


 ……カラン、とコップの氷が鳴った。

 ひどい言われようだ。容赦のない罵倒だ。とくに波長のあうふたりだからこそ、差し向けられるナイフはグサリと深くつき刺さる。


「あ、あのさ。なにもそこまで」

「幼いころ後頭部を殴られた経験とかあるかい?」

「こじらせてるわよね! いろいろと!」

「……」


 そこまで言われると、クるものがあった。自分という生き物をよく知る木陰と、観察眼にすぐれたシオンの言葉だ。きっと信憑性は誰よりもたかい。それだけに真っ向から否定することができず、俺は肩を落とした。


「いや、もういい。よくわかった」


 自分があまりよく思われていないらしいということが。

 頭を切り替えよう。罵倒されるだろうな、なんて予感が的中しただけのこと。忘れていたことを思い出すという行為は、それなりに苦痛を伴う。この曖昧な感情が自己嫌悪に陥らせるのは当然の流れといえよう。だから、今は覚悟を決めるだけでいい。

 重要なのは自分の生き方などではなく、魔法使いの生死なのだから。

 目を閉じ、ふぅ、と息を整える。

 まだ耳の奥に残っていた音色が、ゆっくりと押し引いていく。さながら波のうちぎわ。離れていった彼女の輪郭が薄れた。

 気分が落ち着いた。屋上を去ってからずっと引きずっていた重みをようやくおろせた気がする。


「実は──」


 俺は風鈴の音と鐘之宮中学での出来事、そして自身の立場も含めて手短に説明した。

 木陰もシオンも、真剣に耳を傾けてくれた。客足はお世辞にも多いとはいえないけれど。それが逆にこの空気を後押ししてくれる。ふたりの真摯な対応が、これほどありがたかったことはない。

 あらかた話し終え、改めて本題を告げる。


「ふたりには、所感を教えてほしい」

「所感、ねぇ」


 木陰が興味深そうな反応から一転、考え込む仕草をする。シオンもあごに指をあて、ムムム、と難しい表情に変えた。

 宝石騒動とは異なり、事前に伝えられたヒントはない。それ以前に、大事な記憶が欠落してしまっている。こうなったら俺ひとりでは限界だ。自分の物差しは信用ならないまである。

 現状においてうがった見方をしたところで、魔女の真意は測れないだろう。

 というわけで。


「俺は頭の中身が不十分らしいな。じゃあたとえば、木陰が俺相手に魔法をつかうとしよう。手段はともかく、記憶を取り戻させるために」

「なるほど。たしかに動機は重要だね」

「でも、思い出させたところで何になる? 一番大切なコト──この現象から『復活』に至るまでの筋道が読めないんだ」

「ああ、それでさっきの問いにたどり着くんだね。つまり過去の自分と今の自分を比較したんだ。今の君は、昔のことをすこし思い出した状態で、数日まえの三上とはどこかが異なっているはず、と」

「全く参考にならなかったけどな。『前はこうだったよね』とか『えっ!? そんな人柄だったの!?』って反応を期待したんだよ俺は」

「すまないね」

「悪かったわねッ! あんたの中学時代とか知らなくて!」

「まぁいい。その比較のお陰で、俺は今の自分を見失わずに済んだ。大それた変化が起こってないことも」


 木陰はふむ、と思案した。

 魔女の目的。大元にある願いは『復活』。名ばかりの天体観測を取り行ったあの日の彼女は、たしかに本心を表現していたはずだ。であるならば、きっとこの風鈴の音にも意味があると考えるのが妥当。

 宝石騒動は、俺のイメージから魔法使いを復活させるための儀式だ。そこにはちゃんとした道筋があった。『魔法』特有の、非現実的な手順として。理想、記憶、想い──言ってしまえば、宝石はそれらを映し出す触媒。わかりきったことではあるが、数々の現象こそが、騒動全体の目的を証明している。

 じゃあ、今思い出をみせる理由はなんだろう?

 込められた道理は? 手順は?

 皮肉なことに決めるのは俺だけど、同時に妥協は許されない。復活に精度を求めるのも、きっと俺の役目であった。


「三上に昔の魔女を思い出させたい、は大前提として……」


 木陰がとりあえず、といった風に答えた。

 間髪いれず、シオンの補足。


「それだけじゃないわね! その女、もっと重いはすよ!」

「おまえな……言い方をもっとオブラートに包むとかさ」

「いや、この子の言う通りさ三上。でないと彼女の行動を説明できない」


 彼女の行動、と復唱する俺に、木陰は考えてみれば当然の事実を口にした。


「思い出させたいのなら、なぜ忘れさせた?」


 ポテトを手に問いかける彼に、シオンまでもがうんうんと頷いている。

 俺が知らない記憶を、今になってみせられる。つまり俺の過去と現在のあいだには、空白がつくられていた。木陰曰く、この欠落はガラスの魔女──魔法使い本人による結果らしい。


「魔法使いが記憶を消した理由……」

「話を聞くカンジ、キミが失っていた記憶はとても人間らしい記憶だ」

「人間らしい?」


 屋上。夏の空。炭酸と影法師のコントラスト。そして三上春間が応えた魔法の使いかた。

 それが……人間らしい。

 会話の節々には、それこそおとぎ話のような単語が飛び交っているというのに?

 しかしそんな俺の懐疑的な視線を、木陰は爽やかに受け流す。


「ボクにとっては嬉しい誤算だよ。例えば魔女は生前、三上に苦痛を与えたり怖い体験をさせていた。もしくは、させてしまった。非現実的な恐ろしい記憶さ。だから魔法をつかって忘れさせ、なかったことにした──都合の悪いものはなにもかも。そう思っていたんだよ」

「けど、鐘之宮中学でみせられた記憶にそんなものはなかった」

「だからわからないんだ、忘れさせた理由が。僕らがまず追求すべきはソコなんじゃないかな」


 再び沈黙に満たされるテーブル。

 木陰がアイスティーに口をつけて、俺は腕組みをする。ただでさえ得体の知れない魔女、やはり難しいか。

 なんて考えていたところで、ポテトをむしゃむしゃ咀嚼していたシオンが口をひらいた。


「あんたたち難しく考えすぎなんじゃないの?」

「……」

「……」


 そうはいったって。分からないものはわからない。一度忘れさせ、今思い出させるのはなぜか。その行為が魔女の復活にどう繋がるのか。どれも不明だった。手持ちの情報では説明できない。

 反論できず黙り込む俺たちに、シオンは盛大なため息をついた。


「ねえツリーシャドウ、すこしいいかしら」

「木陰です」

「ツリーシャドウに、魔女が記憶を消した理由を教えてあげる」

「え、君にはわかるのかい? 気づいたならここで教えてくれればいいんじゃ……」

「情緒ってモンがあんのよ! いいからあんただけ先に教えたいの! ったく、乙女心がわかってないんだから」

「え、えぇ……」


 困惑する木陰に対し、俺は「シオンらしいな」などと呑気なつぶやきをしてしまう。


「いい!? ここからは、情報屋向けの考察よ!」


 情報屋の片腕は得意げに胸をそらし、そう言い放った。

 その日は木陰の居残りが決定した。

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