第6話 資格!?やっぱりなしながヒーロー!

前回...なかなか強いからだを作れないことに悩んでいた僕は、マラソン中に1人の男の娘と出会う、しかし僕はその男の娘にスムーズな腹パンを喰らい気絶してしまった...



〜***〜



「な!...しな!......なしな!」

「ハッ!」

「起きた!」

「今どうなって...」

「どうなってって腹パンされて1週間ぐらい気絶してたんだよ」

「1週間!?」

「ごめん1時間だった」

「間違えすぎだろ!?」

「だってぇ〜それだけ動揺してたんだもん!」

「て言うかここどこ?」

「動揺については無視する方向で行くんですね...ここは高校の保健室だよ」

「保健室?それになんで学校に...」

「ああそれはね...」

「あら...元気になったのかしら?」

「あ!先生!」


なぜ自分が医務室にいるのか疑問に思っていた僕の前にその人は現れた。その人は毒々しいポイズンカラーの髪にやたら目立つサングラス、挙句の果てに黒のラインを入れた白衣を来ている。とても保健室の先生、とは思えない人だった...


「うわっ」


僕はその見た目に得体の知れない不安感を感じ後ろに後ずさる。


「そんなドン引きしなくてもいいじゃないの〜ちゃんと校長には許可取ってこの格好してるのよ〜私副業でファッションデザイナーやってるの」

「すげえー」

「腹パンされてぶっ倒れたなしなを運んでくれたのは先生なんだよ?」

「そうだったんだありがとうございます!」

「いえいえどういたしまして〜生徒を守るのが私の役目なんだから当たり前だよ〜」

「ほんとにありがとうございます...」


なんかやばそうとか思ってすいません...


「それで!怜斗君は?」

「......それが」

「全く分からないのよっ」

「校長?いつ間に...」

「失礼ねっさっきから居たわよ!」

「あ...それはすいません」

「すいませんじゃないわよっまさかクワトロハンドを盗まれるなんて...」

「え!?クワトロハンドが!?」

「そうよっ!」

「ごめん...私がなしなが倒れたことに気を取られすぎてて」

「いや元はと言えば僕が腹パンにされたのが悪いんだし」

「まあ...そこを追求するのはあとよっ!とにかく!これは由々しき事態だわっ!」


確かに、このままだと催眠被害者の撃退どころか戦うことすらままならない、それは非常にまずい


「とりあえず!怜斗君を探さないと...!なにか手がかりは...」

「残念うちの生徒ってことと道場の跡取り息子ってこと以外何も分からなかったわ」

「怜斗君...この学校の生徒だったんだ...親御さんの方は」

「道場の方も知らないってっ」

「ほんとにお手上げって感じなんですか...」

「ええほんとねっ」


なにか...なにか手がかりは...普段大して使わない頭を総動員して考える...


「......あ!校長!催眠被害者って今どこにいますか?」

「催眠被害者?確かに本校の生徒だけど...本人は何も覚えてないって言ってたわよ」

「違います!あの時帰り道を歩く僕達を襲いに来た時、確かに彼は怜斗君の名前を口にしたんです!彼なら何か知ってるかもしれません!会わせてください!」

「分かったわ、今彼には校長室で待機してもらってるから行ってきてっ」

「はい!」

「あの〜校長...」

「あら先生っ何かしらっ」

「そろそろ帰っていい?」

「あっいいわよ」

「なんか気が抜けるなぁ」


それはそれとして!奪われたものは取り返す!それに...


〈「すいませんなしなさん」〉


腹パンするのになんの躊躇が無いのならあんなことは言わない!絶対何かある。僕はその何かを知りたい!



〜***〜



「それで!本当に何も知らないんですか!」

「しーりーまーせーんー!」


校長室で鬼のような尋問を行っているのだが、なかなか口を割らない、でも僕は諦めない!


「いーや僕は聞きました!確かにあなたは怜斗君の名前を叫びながら現れた!」

「いやほんと知りませんって!さっきも校長先生に言った通り俺は怜斗と初対面ですから!」

「なんで今初対面の人の名前を?」

「貴方がさっきから言ってたんじゃないですか!いやでも覚えますよ」

「それにほんとに知らない人なら呼び慣れてる様に呼び捨てにはしないんじゃ?」

「そんなの人によるじゃないですかー」


ああもうなかなか口を割らないなぁ...こうなったら...


「あ〜あ〜そうやって貴方は怜斗君との絆を否定するんですね、怜斗君は貴方のこと話してる時めちゃくちゃ楽しそうに話してたのに...」

「え!?その話詳しく!」

「あれ?ついさっき知ったばっかの人の評価、随分熱心に知りたがりますねぇ」

「あ....嵌められた...」

「まあ...そういうことになりますね...」

「お前よく性格悪いって言われないか?」

「さぁ?可愛いとはよく言われるけどね(?)」


さすがぼく...あいきゅーひゃく!ぼくってばてんさい!


「じゃあ...聞かせてもらいましょうか...怜斗君のこと」

「わかりましたよ...でもあんまり聞いてていい話じゃないですよ。」

「承知の上です。」

「じゃあ話しますね...」


そういうと健一君はポツリポツリと話し始める。


「ご存知の通りあいつんち道場なんですよ、だからなのかなんなのか、めっちゃ規則が厳しいらしくて、女の子らしい格好はおろか、普通のオシャレすら厳しいらしくて、それでもあいつは自分の好きなことを諦められなくて女装して色んなところ遊びに行ってたらしくて、そしたらある日見つかって写真を撮られたんですよ、道場の上級生に、それからはそれをネタに脅されてて」

「上級生に...」

「それからというもの学校生活でもたかられてて、写真を取り返そうしても力ねじ伏せられたらしくて、ここ数週間の彼はすごく辛そうでした。」

「そっか力を欲しがっていたのは...」

「話を聞く限りそのくわとろはんど?っていうのを怜斗が盗んだのはきっとその上級生たちから写真を取り返すためだと思います。」

「そっかそういうことか...」

「俺から言うのもなんなんですが...あいつのこと助けてやってくれませんか?」

「言われなくても...助けますよ」

「ありがとうございます!、あと...」


健一君はメモ用紙にペンを走り書かせる


「ここがその上級生がよくたむろする場所です。多分怜斗も同じ場所に...」

「分かったありがとう!」


メモ用紙を貰うと僕は走ってメモの場所へ向かうとする.....すると...誰かが僕を遮る



「おわ!誰?って校長と先輩?校長はともかく先輩は何しに来たんすか」

「私は忠告よっ」

「忠告?」

「そうクワトロハンドの取り扱いについて」

「取り扱い?」

「そう、クワトロハンドは医療用器具、つまり使っていいのは催眠被害者にだけ、それ以外使うことは許されない」

「はい...そうですけどそれがなんですか?別に怜斗君に使うって訳じゃないし、もしかしたら多少抵抗はされるかもしれないけど」

「嘘ね」

「ちっこっそり聞いてたんですね」

「ええ、上級生相手にあなたはクワトロハンドを使おうとしている。」

「うっ」

「まあホントにやばそうならすぐ警察に通報するなり、ほかの対応はいっぱいあるわ、クワトロハンドだけに固執しすぎないでね」

「分かりました」


僕はちょっとムスッとしたような顔で返事をする。それもそうだ、これじゃあまるで友達に手を差し伸べるなって言われてるようなものじゃないか


「それで、校長はわかりましたけど先輩はなんで?」

「何ってバイクで送って行こうとしたんですけど?」

「ありがとうございます!」



〜***〜



「ああ...どうしよう......でも......これがあれば......」


私はなしなさんたちがクワトロハンドって言っていたものを手に嵌めて見る


【ピピピ......新規登録を確認...男の娘認証システムを起動します...オノココト粒子確認...正常...男性ホルモン確認...顔面雌度確認...基準達成...体脂肪率確認...正常...オールクリア...男の娘の装着を確認しました。】

「うわ」


何かしらの確認なのはわかるんだがあまりにも言ってることがキモすぎて引いてしまった。


「とりあえず...これでアイツらを倒せる...」


〜***〜


「お願いです......もうお金もってません...」

「ああ!?うるせえよ!バラされたくなきゃ死ぬ気払えよ変態!」

「ケケケケケこれからも女装してえんだろ?まぁ俺からしたらあんな気持ち悪い格好したところで何がいいのかわかんねぇけどな!」

「確かにお前の顔は可愛いし女装したら女にしか見えねえけどそれでも男ってだけで気持ち悪いでヤンスw」

「まぁ全部あんなキモイ格好してたお前が悪いんだぜ、後悔するならあんな趣味を持ってしまった自分を恨むんだな」

「うるさい...うるさい黙れぇぇぇぇ!(


私は写真を取り返す為、怒りに任せて殴り掛かりに行く、しかしあっさり避けられ踏みつけられる。


「おめえよぉ調子乗ってんじゃねぇぞてめえみてえな雑魚がよォ」

「ケケケケケお前が道場の跡取り息子が聞いて呆れるぜ、なんならそんな格好してるからよええんじゃねぇの?」

「師範代も言ってたぜ?お前が弱すぎて道場を継がせるか迷ってるってな」

「女装なんて変な趣味を持ってるから弱えんだよキモオカマヤロウ!!」

「カッカッカッせいぜいてめぇみたいな女男拾ってくれる奴がいるといいなぁwww」

「まっいなそうでヤンスけどねw」

「クソォ...クソォ...」



〜***〜



もう...あんな惨めな想いは...したくない......女装したい...でも跡継ぎでも居たいなんて欲張り、こんなものでもないと出来ない...


「おい!勝負だ!」

「ああ?」

「は?」

「ヤンスゥ?」


僕はついにあいつらのところに辿り着く...


「オイオイオイ丁度てめぇのこと話してたんだぜ俺たち...」

「ハァハァハァ俺たちで相談してよぉひとつイイコト決めたんだよ」

「うるさい!お前らの戯言なんて聞きたくない!このクワトロハンドでお前を倒す!」


2人しかいないのか...いやそこはどうでも良い!こいつらを倒す!僕はとりどしたクワトロハンドを再び自分の腕につける。

【クワトロハンズ!!ON!!ON!!⠀】

「確かここを押して」

【ダイヤ!!エレキ!!ストライク!!⠀】

「うぉぉおおおおお!」


私はあいつらに凄まじい勢いで走り出す、ここだ!ここで決めるんだ!


「電撃を喰ら......え......え......?」


後ろから強い激痛が走る、痛い


「へっへっへっ後ろの俺に気づかないとは馬鹿でヤンス」

「かっは......」


意識が遠のいてく...やっぱり無理だったのかな...ごめんなさいなしなさん...


「へっへっへっ意識がなくなっちまってるぜ」

「このまま奥へ持っていこうでヤンス」

「ケケケケケ、イイコトしてやるよ...この変なのは要らねぇな」

「そこに置いとけでやんす」

「そうだな...」



〜***〜



ブルルールーンブルル

僕は先輩の走らせるバイクに後ろから乗り目的地へと向かう。ヘルメットの隙間から入る風がやけに冷たく先鋭に、僕の緊張を煽ってくる。


「もしかして、焦ってる?なしな」

「別にそういう訳じゃないんですけと...ただ怜斗君にもしものことがあったらと思うと...」

「君のことを襲ったことのある私が言えたことじゃないけど、君に腹パンをかましたようなやつをわざわざ助ける義理もないんじゃないのかい?」

「確かにそうかもしれません、でもこれは義理とか当たり前とかの話じゃないんです。僕がやりたいからやるんです。」


僕がそう言うと先輩は後ろにいる僕の方をむく


「フッいつの間にいい目をするようになったねなしな君、いや、気づかなっただけでもしかしたら最初からそんな目だったのかな」

「先輩...............危ないんで前向いてください」

「すまない」


そうこうやり取りをしているうちにいつの間にかメモの場所へ着く。


「怜斗君!いる?いるなら居るって返事して!いなかったいないって言って!」

「いないって言ったらいないことになるんじゃ」

「確かに」


とにかく辺りを探しまくる、メモの場所は間違いない、とにかく!もう1回怜斗君と話がしたい!


「なしな君!これ!」

「え!?」


先輩の声のする方向へ行くと、そこにはクワトロハンドが見るも無惨な感じに置かれていた。


「これは...」

「奥にでっかい車庫がある。調べて見たけど、内側から鍵がしまってる、扉は...多分アトミックハンドじゃ壊せないかな?」

「じゃあどうしようもないじゃん!」

「大丈夫、私達にはあるじゃないか1mの分厚い鉄板すらぶっ壊す最強の武器が!」

「あ!」


僕はバイクの後ろから超圧縮水圧カッターを取り出す。


「さぁ反撃開始だ!」



〜***〜



「離せーーー!!!」

「オイオイオイ、何甘ちゃんなこと言ってんだよ」

「そうでヤンス!お前はこれから俺たちに雌にされるにヤンスから」

「は!?冗談も程々にしとけよ!お前ら女装した男なんて気持ち悪いだけって言ってただろ!」

「ケケケケケそう思ってたんだけどよぉ気が変わったんだよぉ」

「はぁ!?っておいやめろ!脱がすなはーなーせ!」

「グッへっへっへっへっ究極のつるぺた乳首とご対面だぜ」

「さっさとひんむけ!俺の仕置き棒がもう我慢ならねぇぜ」

「ぺろぺろさせてやるでヤンス」

「気持ちい悪ぃ奴らが!」


涙目になって抵抗するが全くもって無力な自分に嫌気がさす。この格好で父に何言われても動じないと決めていたのなら、この格好をやめてただ道場を継ぐことに注力していれば...様々な後悔が私の中を渦巻く、きっとこれは罰なのだ、中途半端に両方望もうとした強欲な私への罰...


「じゃあまずはその可愛いお胸をぺろぺろしちまおうかな」

「やめ...やめろ...」


ダメだ...犯される...慰みものにされる...


ガン!


「え?」


もう終わりだと思っていると急に扉に何かが突き刺さる


ギュイイン!ギュイイイイイン!


突き刺されたものは扉を少しずつ切り開いて行く


「おいおいおいおいなんだよアレでっけえものが中に...」

「ああギュインギュイン暴れてるでヤンス」

「ケケケケケケケケケケ見ろよ無様に液状のもの撒き散らしてるぜ...」

「でかいよぉ...」


こんなもの持ってるやつに心当たりはない、でも


「確信はないけど...こんなことしそうな人には心当たりがある...」


その人名前は...


「そんなわけない...きちゃいけない...だって私は裏切ったんだ!なのになんで...なんで手を差し伸べるんですか...」


壁がこちら方へ倒れてくる...そしてそこには...やっぱあの人が居た、天が救世主のように後光が差した先にあの人はいた。


「助けに来たよ怜斗君!」

「なしなさん!!なんで来るんですかぁ!」

「君を助けたかったから!」


なんだよそれ...あんたはヒーローかなんかかよ...



〜***〜



「そういえば校長」

「葵くんっ!何かしらっ?」

「なんでなしなを選んだんですか?怜斗君じゃだめだったんですか?」

「確かに、怜斗君にしようかも検討したわ、でもなしな君なった。」

「それは何故?」

「彼には素質があったからよ...」

「素質?」

「そう...ヒーローのね、彼ならクワトロハンドを私利私欲には使わない、愛と平和の為に誰にも恐れず使えるわ、それこそがヒーローなのよ」

「分かってますよ...そこが大好きなんですから、私は」

「アツアツね」

「それほどでも...」



〜***〜



「僕は...強欲です、強欲な中途半端野郎です。女装と跡継ぎ、両方求めてしまう、どっちかを捨てることが出来ないワガママな奴なんです...なんで...そんな私を...」

「昔...お母さんが言っていた、この世で1番強欲な生き物は男でこの世で1番我儘な生き物は女だと...でも恥じることはない、だってそれを果たす力も宿している生き物なのだから...って、だからさ、別いいんだよ強欲で我儘でも、だって僕達はさ、男の娘じゃん」

「......はい」


良かった...怜斗君...笑ってくれた。


「オイオイオイオイ!何男の娘同士でイチャイチャしてんだよ!?俺は百合的BLを見たくて怜斗を攫った訳じゃぁないんだぜ!」

「ああ!まとめてボコして犯してやるヤンス!」

「ケケケケケ、その減らず口を喘ぎ声にしてやるぜ」

「なんか全体的に気持ち悪いな...もしかして怜斗君...こいつらに今まで性的な事は...」

「されてないです、たった今気持ち悪くなりました。」

「そっかなら良かった」


怜斗君がそういうことされた訳じゃない...とりあえずそこは安心だ、問題はアイツらを倒すためにクワトロハンドをつけなきゃ行けなさそうなことだ、絶対校長に怒られるだろうな...それに、そしたらもうクワトロハンドを使わせて貰えないかもしれない....この立場が今になっておしくなるなるなんて...案外この立場気にいってたんだな、自分の意外な気持ちに自分自身が驚く。


「でもまあそうなったらそうなっただ」


すいません!校長!


【クワトロハンズ!!ON!!ON!!⠀】

「さぁここからが本番だ!」


僕は不良達へと直進していき、空中へ飛びながら不良Aに殴り掛る。


「クックッククックック最初は俺からってか」

「うん」


不良Aは冷静にそれを受け止めるが僕はその隙に蹴りを叩き込む。


「グオッ!」

「気持ちいい?」

「気持ちいいわけないだろ!」

「でしょうね!」


気持ちよかったから仕置きになんないからそれでいい!向かってくるAの拳は普通なら逃げられない、でも!


【ハート!!マグネ!!ストライク!!】

「マグネハンド!」


マグネハンドなら回避出来る!マグネハンドの磁力によって僕は勢いよく後ろ遠のく、そのついでにやつの股間も蹴ってやる


「グおおおおおおおおお!?貴様この痛みを知りながらけってくるというのか!?まさか女なのか!?」

「んな訳ねぇだろ!僕は女扱いは嫌いだ!」


僕は捨て台詞を吐きながらBとCのいる方向へ向かう


「普段はやっぱ自分は男だって強く言ってるのに、都合のいい時だけ男の娘面するんですね」

「知らないの?ヒーローは都合がいいものなんだよ 」

「そうですね」


先輩が怜斗君を守ってくれてる、これだったら安心だ。思いっきり暴れてやる


「ケケケケケ無駄だぜ着地した瞬間が終わりだ!」

「右に同様でヤンス」


CがBに同調する。まあどっちがどっちかはどうでもいいや


「残念着地狩りはさせないよ!」

【スペード!!アトミック!!ストライク!!⠀】

「必殺なしな!アトミックダイナタッチ!」


僕はアトミックハンドで地面に触れコンクリートを爆発させる、爆発したコンクリートの1部は粉塵と化し僕の身を一瞬隠す


「クソが!どこいったでヤンス!」

「ここだよ〜」

「そこでやんすね!」

「そうでヤンスー」


挑発まじりの誘導を僕はCに行う、そろそろこの位置で!


「おら!」


Cの拳が僕に直撃する...なんてことはなくその拳は綺麗にBの元へ導かれる


「ぐべら!」

「しまった!よく場所が見えてなかった!」

「さて、やっと一撃か...」


早くエレキハンドをぶつけたいのだがいかんせん相手は男、しかも怜斗君を正面からボコれる奴らだ、そんな奴らにスキをついてエレキハンドを当てられるか?いや当てられるかじゃない


「あるしかない!」


僕は相手方が混乱してる隙に全力で突っ走る


【ダイヤ!!エレキ!!ストライク!!】

「食らってくだばれ!命名!エレキハンドブレイク」

「よっと」


僕が電撃を喰らわせようとするとその腕を掴まれる。


「クックッククックック混乱してたがお前からこっちに来てくれて良かったぜ!」

「くっ」

「ケケケケケケケケケケ馬鹿なんじゃねぇか?」

「はははは雑魚は黙って犯されるでヤンス」

「やっぱダメか...」

【ハート!!マグネ!!ストライク!!】

「グオッ!?」

「もう1回!1時離脱!」


首根っこを掴まれた僕はマグネハンドを何とか発動し。

後ろの方へ無理やり戻りもう一度距離をとる


「クックック残念だったなぁ...もうコレで終わりだぜぇ」

「ケケケケケケケケケケさっさと負けを認めやがれ」

「ははははははゴメンなさいすれば優しく犯してやるでヤンス」

「揃いも揃って気持ち悪いこった。」


とは言ってもこのままじゃ決定打がない、アレ以外は...


「まあ正直コレも決定打かどうかは知らないんだけどね...やるか」

「ああ!?一体何すんだよ!」

「ケケケケケ無理無理無理ーーー」

「もう負けるでやんす!」

「行くか...」

【クラブ!!グラビティ!!ストライク!!】

「「「「「!?」」」」」


押した瞬間体に電流がほとばしる、身体がどんどん軽くなって力みなぎるのを感じる、かつてグラビティハンドはどういう効果か考えたことがあったがその時の結論は体が重くなるというもの、でも


「実際は逆だった訳だ...身体がスムーズに動く、

体が痺れる...魂が揺れる!僕の電気がほとばしる!!」


身体が軽い、それ即ち、それだけ素早く動けるということ僕は走り出すと、身体はたちまち不良達を通り過ぎる


「うお!?身体が軽すぎるのも考えものだな、これは...」

「な!?なんだ!?今何をした!?」

「歩いた!」

「んな訳あるか!人間はそんなに早く歩けねぇ!」

「だって事実なんだもん!」

「ケケケケケ舐めてるとぶっ飛ばしてや...」


バタッ


僕が一撃喰らわせると不良Bが倒れる、攻撃力も段違いに上がってるみたいだ...ただ、他の機能は使えなくなってる


「な!?てめぇ俺らの仲間に何を!?」

「正義の鉄拳!お前にも食らわせてやるぜ」

「なんだと!?」

「ハッハッハッハッ大変そうでやん」

「オラ!」


僕は自分自身にもよく分からない程の速さでCに正拳突きを叩き込む


「なんで俺ヤンス...」

「ムカついた」


バタッ


「フッふざけるなぁ!俺たちは黒帯なんだぞ!まけるかあぁああああ!」


Aが本気で殴りかかってくる...普段の僕なら明らかに避けられない攻撃だ。だが問題は無い


「ほっ、オラァ!」


僕はその拳を軽く避け、思いっきり腹に蹴りを叩き込む


「さらに..オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ......」


フラフラと立ち揺れているAに追撃の連続蹴りを浴びせる


「オラァ!」


最後の一撃で遠く遥か彼方へとぶっ飛ばす気持ちで蹴り飛ばす。Aはしばし空中に浮遊しそのまま地面に激突する...


「これであんたの悪行...まとめて「なし」にしてやるよ」


倒れる相手に決めゼリフを吐き勝ち誇る...昔からやってみたかったことだ...


「なしなさん!」


怜斗君がこちらによってくる、僕の方からも行こうとしたのだが...身体が...動かなくな...って...


バタッ


僕は豪快に地面に倒れた...



〜***〜



「まさかなんの許可もなしにグラビティハンドを使うなんてっ...」

「本当にすいません!」


僕が倒れたあと、怜斗君と先輩がなんとか僕を運んでくれたみたいで、僕は再び保健室のベッドでねる


「まあいいわ...ちゃんと鍛えてからグラビティハンド使わなかった制約は徐々に現れて来るから...」

「え?」

「グラビティハンドは体に電流を流すことで無理やりリミッターを解除し動かす大技、無理やりリミッターを外すのだから身体への負荷が時期に分かるようになってくるわよ」

「それって具体的に...」

「まずあと5時間以内に全身筋肉痛が起こり2日はまともに動けなくなるわね、あと一時的に視力と聴力が衰えるわとは言っても日常生活面には支障がない程度ね、あと極めつけに筋肉がかなり弛緩する影響で筋肉量はガタ落ちするわよ、とりあえずあなたが今週頑張った分は全てパーね」

「え?え?え?」


うそーん、僕の...1週間が無駄に?


「まあ逆に言えばこの一週間、ちゃんと筋トレしてたからここまでに抑えられたのよっ良かったわねっ」

「良かったのかな...?」

「勿論!間違いなく!」

「え?」


後ろから聞いたことのある声が聞こえてきた、その声の主はこの学校のブレザーを着ている僕の友達...


「怜斗君!?」

「怜斗君じゃ語呂悪いですし怜でいいですよ」

「え...じゃあー怜」

「よく出来ました!」

「あ...ありがとう...じゃなくて!怜斗く...怜その服って...」

「はい!ブレザーです!校長に頼んで着させてもらいました!明後日からこれで登校しようかと!」

「あんな必死で隠したがってたのに...」

「変えてくれたのはなしなさんですよ...私はもうちょっと欲張りになってみようと思います!」


怜は吹っ切れたような笑顔をこちらに見せてくる、本人の中で何かが変わってくれたのなら本当にそれで良かった...


「そっかなら良かった...これで万事OKだね!」

「いや全然?」

「え?校長何を不穏なことを?」

「あなた催眠被害者でもなんでもない子に使ったわよねクワトロハンド」

「あ...いやあれはあれ以外対応策が無かったというか警察呼ぶ余裕なかったというか」

「言い訳無用!貴方からはクワトロハンド使用者の権利を剥奪!...って言いたいとこなんだけど...」

「え?」

「今回はなしにしてあげるっ」

「え!?いいの?」

「ええ良いわよっ貴方は1人の男の娘の心をその腕で救ったわっそれはこの世で最も尊きものっ私はそれを尊重するわ」

「ありがとうございます!」

「よ"か"っ"た"あああああああ」

「怜...」


そんなに...泣いてくれて...


「彼は最後まで貴方について弁明していたのよっ」

「そっか...ありがとう怜」

「えへへへ...うん!」


これで1件落着だ!


「そっそれでね?」

「?」

「今から一緒にお出かけしない?」

「良いよ」

「やった!ありがとう!じゃあ早速行こっかレディース専門店!」

「え?」


レディース専門店?


「待って待ってそれはきいてない」

「言ってないもん」

「そーじゃなくて」

「いいからいくよ!」

「待って!待って!お助けぇぇえええ!」


僕はそのまま引きずり出されていくのだった。



〜***〜



プルるるるる

ガチャ


「ええ私よナナメよ校長よっええあの子たちの結果が出たかしらっやっぱり!あの不良達にも催眠が...なんの制裁も与えなくてよかったわね...ああこっちの話よっそれより簡易顕微鏡クラスのものでなければ発見出来ないハートマーク催眠とは、めんどくさいものを作ったわね、その分効力も低くて性癖を少し変えるのがていっぱいぽいけど...それはあくまで今の話でしょ...ええ...ええ...もしこれが思想レベルまで帰られるようになったのなら...少なくとも日本は終わるわね、トップの考えすら変えられるわけなのだから...簡易顕微鏡でいちいち目のチェックするのも難しいし、なかなか厄介なもの作ってくれるじゃない...アイツらも...ええ...3兵器の調整は...万全?良かったわあなた達がそれぞれ持ってるわけね、ええそれでいいわ彼がふさわしいと思ったのならそれで、そうね背負わせすぎなのは重々承知なのだけど...頼んだわ黒幕の捜査...こんなのあなたぐらいにしか頼めないわっ永遠の親友...恥ずかしいっていいじゃないたまには、ええ、わかったわっ頼んだわよ!









愛花!」




次回予告!


なしなたちは普段からシェアハウスに住んでいる、今回はそんなみんなでピクニック?公園?まさかのショタ誘拐事件?大丈夫そんなのはみんなのヒーローなしなさんが解決してくれる!え?愛花さんもお手伝い?YESショタニズムノータッチ?何を言っているんだ?本当に


次回 誘拐?変態ショタコンを探し出せ!


乞うご期待!

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