天地創造の三神

山川一

第1話 地母神について

 地母神はすべての器となるもの、生み出されるすべてのものは地母神の手の中にある。あなたが死んだ時、あなたが行ったすべての事柄とあなたの存在すべての物質とあなた保有したすべての事物は解体され、地球に還ってゆく。地母神はそのすべてを受け入れ、そのため、あなたはある種の有機体や物質、分子、原子に至るまでそれがあなたを形作ることがなくなったものでもすべてその器に回収し、またあるべきところで差配されるよう静かにあなたであったものを見守っている。

 その人から見た世界、すなわち主観的な世界から見るとあるものには意味があるように見え、またあるものには意味がないように見える。この時、意味があるように見えるものは当然、それが人の手によって行われるが、意味がないように見えることはそれをその人が行うことが難しい。ある種の天才達は、他の人が意味を見出さないような行為の中に、光、すなわちある種の意味を見出し、それを行い続けることで他の人間に比べて抜きん出た成果を出す。では私達、凡人、普通の人間はどのように生きるべきなのだろうか。私達、凡人はそこまで物事に意味を見出すことはできないし、意味を見出したとしても持続することができない。

 無駄なもの、無駄なこと、それらは尊き地母神への供物であって神事である。あなたがあなたの目から見て、意味を見いだせないと思われることこそ、それを行うことで地母神へ供える行いとなるのである。本当に地母神への信仰があれば、あなたは全く無駄と思われるようなことに積極的に取り掛かり、全く無駄と思われるようなことでも何度も続けることができる。

 これら地母神への供行が、すべて発展の礎であり土台であり、大地である。無駄な行いを積み上げに積み上げで地母神に捧げよ。地母神に供行を捧げていないのに祝福を得ることはない。


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