第26話

「なぁ〜智〜?」

「酒飲みすぎ、琉叶。ごめん桜、水お願い」

「はい!ちょっと待っててくださいね!」

相変わらず俺たちは夜バスの後は桜の働いてる居酒屋で酒を交わしていた。桜はパタパタと厨房に戻って行った。

「俺桜ちゃんのこと好きなんだよね〜」

まさかのカミングアウトだった。俺は一瞬言葉に詰まったが、琉叶との絆は深いもので俺は琉叶に言っても大丈夫だと思った。

「俺も……なんだ」

「そっか……じゃあ俺たちライバルだな」

「おう」

俺は生きてきた経験上簡単に人の関係が崩れてしまったことが多かったからここで発言するのも心配だった。やはり高校であのきつい練習を共にしてきたやつは今までと一味違かった。















「よしよし!みんな調子いいぞ!次の大会も頑張ろう!」

あの日から俺は全体的に監督を任され、琉叶はスキルコーチとして俺のサポートに回ってくれた。恋のライバルだけど……それでも俺の大切な仲間であるから……

「ドリブルもよくつけてるし、あとはシュート練習だね。」

琉叶は俺の後に続いて発言をした。しかし琉叶にスキルコーチを任しことに俺は良かったが



















琉叶は鬼がつくほどキツくてレベルの高いものをやっていた




















「桜〜!こっちのほう手伝って!!」

そうあの日から桜ともプレーをすることが多くなって桜のプレーはとても洗練されたものでお手本としては抜擢だった。

「このドリブルのときに強くつきながらも次の動作にこのプレーをしたいから……」

それに説明もとても上手い。桜の出身を聞いたところ静岡でバスケも超有名校で桜はその中でキャプテンとしてプレーをしていた。



















桜のプレーにも俺は惚れてしまっていた。






















「今日もお疲れ様でした〜!!」

「今日もよくできたね?」

「そうですか?」

「そうだよ」

「「あはは!」」

俺が運転する車に俺と桜の笑い声が響く。すると桜はなにかに気づいたのか、

「あ!星!!」

「ん?」

「蓬莱さん!上見て!」




















このとき俺は大事なものに気づいた





















空を見上げることなんかわすれていた























空を見て笑顔になることも




















上を向いて生きていくことも




















桜の発見に俺はまたパズルのピースが一つ埋まった気がした

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