第4話:ハピネス。

僕と嫁さんがで出会ったのは、僕がすでに社会人で、嫁さんが女子高生の時でした。

彼女は当時17才で、僕はもう35才。

18才も歳の差があって・・・彼女が未成年って、そんなの淫行じゃないですか。

相手はキャピキャピの女子高生でしょ。

なんの責任もなければ、友達とバカ話して笑ってたらいい年頃です。


日々、社会の波にもまれて学生時代のことなんか遠い昔の僕なんか、

ハツラツとした女子高生にタジタジですよ。

女子高生の存在は30男には、眩しすぎましたね。


相手が未成年だからって言っても僕は悪いことをしてるわけじゃないですからね。

でもなんとなく、嫁さんの学校や友人にバレたら、やっかいだと思って、

遊び「デート」に行くところは、ほぼ県外でしたね。


制約された中での恋愛だったからか絆はよそのカップルより強かったと

思います。。

実は僕たちが付き合ってることは嫁さんのご両親も知りませんでした。

もし、バレて付き合うことを反対されたら、バカ正直に別れるか、

はたまた内緒で付き合うか・・・。


もし、嫁さんのご両親に逆らったら、嫁さんが未成年である以上、僕らに

勝ち目はありませんからね。

いざとなれば駆け落ちでもするしかないんです。

まあ。それは心のどこかで覚悟してましたけどね・・・。


その後、結局、嫁さんの両親にバレて案の定、反対があったりしましたけど、

そりゃ、そうですよね、娘が日曜日たんびに朝からルンルンで出かけて行く

んですから変だと思わないほうがおかしいんです。

でも、その時は嫁さんは、もう18才になってましたから、なんの問題も

なかったですけど。


まあ、紆余曲折ありましたけど、ふたりの間で別れるとかって言う

危機感・・。はないこともんかったですけど、いつかは結婚するんだろう

なってくらいには思ってましたね。


だから僕は結局、嫁さんにはプロポーズしてないんです。

厳密には僕から進んではしてないって意味。

(イブに無理やり言わせられた)


いつの間にか、お互いなくてはならない存在になってましたね。


で、めでたくゴールインできた訳ですが、嫁さんが20才の成人式の時

僕は旦那様として式場まで引率して行きました。

結婚してるのに、着物が着たいって嫁さんは日本髪結って振袖ですよ。

で、新婚だったから嫁さんの高校時代の同級生の女子たちに、散々

冷やかされましたね。


僕は地元の会社勤めでしたけど、嫁さんは大阪の大手の会社の出張所に

勤めてたので本社待遇で、給料やボーナスがめちゃよかったんです。


だから、新婚当時は贅沢させてもらいました。

僕は好きなバイクを買ってもらったりね。


あれから何年経ったでしょう。

今はね、景気が悪いですからね。

その時みたいな贅沢は今はできませんけど・・・それでも嫁さんと

一緒にいられて結婚当時から気持ちは変わることなく今でも幸せを感じてます。


よく結婚は我慢だって人がいますけど、そんなことはないですよ。

うちは我慢しなきゃいけないようなことなんて、なにひとつないですし、

心にわだかまりを残すような喧嘩も一度もしたことないです。

どうでもいいような些細なことでモメるなんて、バカバカしいでしょ。


僕は基本的に、自分が幸せでいたいって常に思ってるんです。

自分が幸せでいるためには、相手も幸せでいてもらわなきゃいけない。


たぶん、それはお互いの思いやりから生まれて来るものなんだと

僕は思いますね。

性格は違っても、同じ価値観を持ってるから共有、共感できるんだと思います。

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