第5話 把握
三谷の死亡から3時間後。俺たちは図書館に逃げ込んでいた。このの図書室は渡り廊下からすぐのところにあってとても広い。それに虫も入ってこれないような作りになっているのでとりあえずはここを拠点とすることになる。
そして今は全員で話し合いをしている。三谷のことがあってみんな混乱というかなんというかとにかく話し合える状況じゃなかった。でも時間がたって少し落ち着いてきたから今話し合うことになってる。
「とりあえずまずは状況の整理をしよう」
「三谷が死んで今ここにいるのは6人になった」
「とりあえずあっちから運んできた荷物は全部持ってこれた」
「そうなると今はここで助けを待つのが一番いいのかな?」
ここは入り口の形から中にはあいつらが入れないようになっているしここからは非常用の倉庫も近いから仮拠点にはぴったりだとは思う。
「いや、ここにいても何も進まないんじゃないか?」
そうやって疑問を口にするのは立松。彼はこの状況をどうやらかなり悲観的に考えているらしい。その証拠に指で机をたたいていらだちを表していることがわかる。
「どうしてそう思うの?」
「まずここはどう考えても俺たちのいた世界とは違う。そうすると助けが来る可能性はかなり低いし自分たちでこの状況を切り抜けるしかない」
「なるほど。一理あるな」
「ただ少しは情報が欲しいかな」
月城は今すぐに動くということはあまりしたくはないようだ。まあどう考えても今の学校で動き回るってことはしたくないからあたりまえっちゃあたりまえ。
「まぁ、いつかは自分たちで動かなきゃいけないとは思うけど今はそこまで急がなくてもいいんじゃない?」
「そうだな。今の学校は魔境。下手に動いたら死ぬことになる」
「・・・わかった」
不満そうだがどうやら納得はしてくれたようだ。ここでの中も割れは命取りだからな。こういうのもちゃんとしないといけない。
「今後の方針てのはここでちゃんと準備してから動くってことでいいかな?」
「異論はない」
「俺のそうだな」
ほかの3人もうなずいていて納得している。
「それなら次は役割分担でも考えないといけないかな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます