50/心を濡らしたお姫さま





 ――目を覚ますと、昨晩の疲れがどっと出た。


 それは肉体面でも精神面でも同じコト。

 どちらもが引っ張り合って渚の調子を崩している。


 時計を見ればまだ朝の五時半。


 いつもならぐっすりと眠っている時間帯だ。

 けれども今日に限っては、意識はまったく揺れてくれない。


 ずきずきと頭が痛む。


 思えば目を覚ましたとは言うけれど、

 いつ眠りについたのかが随分と曖昧だった。


 おそらく睡眠時間は圧倒的に足りていない。


 かといってもう一眠りできるかといえば――現状の渚の心模様だと、そんな真似が通じてくれるワケもなくて。


「…………、」


 すこぶる気分は悪かった。


 体調は最悪だ。


 一晩寝ても考えは全くまとまっていない。


 バラバラになったピースは手の中で塊にこそなれど、いま一度たしかな形を取れるようになるのはもう少し時間が要る。


(……あと、二時間もしたら……)


 学園に行かなければならない。


 登校時間だ。

 通学路をとおる。


 彼と出会う。


 肇と対面してしまう。


 そうすると、なにをどうすれば良いのだろうか。


 渚の疑問は何度繰り返しても解決しない。


(…………学校……)


 休もうかな、と。

 弱りきった心が鎌首をもたげる。


 軽い道、楽な方向。

 甘すぎるほどの誘い文句。


 それに身を任せてしまう人は決して少なくないのだろう。


 事実、渚だってぐらつくほど揺れた。


(………………、)


 即決はできない。


 いまの彼女からその判断力は失われている。


 あいにくと時間は余るほどあった。


 カチコチと。

 秒針が刻まれる音を聞く。


 数秒。


 数分。


 数十分。




 ――もう一時間、と経とうとしたところで変化は起きた。


 ほう、と渚はタバコの煙でも吐くよう息をこぼす。


 なんともまあ、情けない。


(……私って、こんなにダメだったんだ……)


 渚はきゅっと唇を噛み締める。


 酷い気分、酷い状態だ。

 休んだって誰も何も、両親でさえ文句は言わないだろう。


 それほどまでに少女は心身共にボロボロだった。


 でも、ほんの一日。

 たった一日休んだぐらいで、一体どうなるというのか。


(…………、)


 同じ学園に通う同年代のクラスメート。


 おまけに席はすぐ隣で、築いてきた関係は深く強い。


 いずれにせよ避けては通れない結果。

 いつかは必ず混じり合うコトだ。


 逃げたところでタイミングの引き伸ばしにしかならないのは渚も分かっている。


 ……第一、休むかどうか迷っている時点で動けるのは明白だ。


(…………肇くんあやと……っ)


 ぎゅう、と。


 胸元をつよく握りしめる。


 心臓を握り潰さんかのように。

 古い傷と新しい痛みに耐えるように。


 きつく、固く。


 渚は目を瞑りながら掴み続けた。


(…………――――――)


 薄明るい外の光がカーテンの隙間から洩れている。


 なにはともあれ行かなければならない。

 話さなくてはなにも始まらない。


 そのぐらいの前向きさは辛うじて心に残っていてくれた。


 ……いまはそれだけでも支えになる。


 胸を締める色は少しずつ鮮明に。


 後悔と、未練と、罪悪感と、親愛と。

 衝撃と、困惑と、恐怖心と、恋心と。


 なにより大きな――――


「……私、なにしてたんだろ……」


 今更な問いかけはどうにも遅すぎた。


 優希之渚として産まれてきて十五年と少し。


 失意のどん底にあった心は水面に浮上するも沈み出す。

 前世かこは海底に刺さる錨のように足を引っ張った。


 ああ、もしもかれ彩斗かれじゃないのなら。

 もしも彼の正体を知らないままで居たのなら。


 渚はいまも幸せなままで居られただろうか――?


「…………ばかだね……そんなの」


 益体もない喩え話に呆れながら笑う。


 目に見えて認識せざるを得なかった真実だ。

 遠くないうちにきっと気付いてしまう問題に過ぎない。


 そもそも、肇がそうでなかったのなら特別感なんて抱くハズもなかった。


 同時に、だからこそ彼女の胸には極大なトゲが刺さるのだが。


 〝……私は結局、なにも――――〟


 涙を堪えて拳を握る。

 時間は刻一刻と過ぎて早い。


 もう朝だ。


 疲れはさっぱり取れていないのに。眠気のない不快感が襲ってくる。

 それをどうにか押さえ込んで、渚はベッドから起き上がった。


 足取りはすでに正しさを取り戻しているみたい。


「…………、」


 空元気を絞り出せたのは偏により強烈な比較対象が存在したからだろう。


 たしかに陰鬱で、吐きそうで、苦しくて。

 嫌で、辛くて、悲しくて、頭の中身はぐちゃぐちゃだけれど――


 ――少なくとも、彩斗おとうとが死んだときに比べればまだマシだ。


(……それは、成長かな。それとも、気付いたからなのかな……)


 わからない。


 けれどちゃんとお腹は空いている。

 自分の意思でなんとかしようと動けはした。


 顔色だって姿見で確認すれば――そこまで酷くはない。

 せいぜいが露骨に悪く見えるだけで、いまにも死にそうな気配はない。


 なら大丈夫だ。


 渚は寝間着を脱いで、制服へと着替えていく。


 たったそれだけの行為でさえ出来るのなら御の字。


 前世むかしとは違う。


 あのときみたいなコトをする気は起きなかった。

 だから、彼女はまだ。







 ◇◆◇







 通学路はいつも通りの賑やかな雰囲気が広がっている。


 梅雨時もまだ遠い、春の暖かな朝の空気。


 行き交う生徒の姿は昨日までとそう大差ない。

 彼らにとっては今日も明日もなんら変わらぬ日常だ。


 平時における気分の浮き沈み、体調の変化こそあれど劇的な変化は見られない。


 たったひとり、道端の塀に背を預ける渚を除いて。


「…………、」


 ぼんやりと舗装された道路を見ながらひとり俯く。


 沼に沈みこむような気配。

 氷点下を越えて吹き荒ぶ冷め切った心情。


 話しかけずとも分かるテンションの落差は周囲にも伝わったようだ。

 渚の周りはいつもより二倍ほど距離を増してスペースがあけられている。


 それに彼女が気付くコトはなかったが。


(………………ああ。嫌だな、この感じ)


 ――正直、期待がないワケじゃない。


 でもそんなモノよりずっと大きくて深いナニカが隣にあった。


 頭は悪い意味で落ち着いている。


 上手く処理しきれたが為の余裕ではなく。

 なにも片付けられないから諦めただけの冷静さ。


 考えることを放棄した思考の停止。


 それが再び動くとすれば彼と会ったときだろう。

 そして動いたとすればどうなるかは――言うまでもない。


 きっと、もう。


 まともで居られるハズがないのは、予想できていて。






「――渚さん」






 こつん、と。


 ちいさく、止まる靴音の響きを聞いた。


 耳朶を震わせたのは明確に待っていた彼の声。


 ……彼女は持っていた鞄の紐をぎゅっと握りしめながら。


 恐る恐る窺うように、下に向けていた顔をあげる。



「おはよう」


「――――ぇ、ぁ……」



 ――声が、


 うまく、

      出せない。



「昨日は大丈夫だった? 急に走って帰っちゃったけど」

「ぁ、そ、の……っ、べ、つに……私、は……」

「……俺の絵に驚いたの?」

「だっ――――」


 と、反射的に答えようとして渚は言葉に詰まった。


 口を開けたまま声だけがピタリと途切れる。


 ……そう言えば。


 彼女は彼の素性に気付いたけれど、彼はこちらを知っているのだろうか――なんて。


 今の今まで己の感情ばかりで目を向けられなかった部分に気付いた。


「――――……、…………っ」

「……渚さん」

「っ、ちが、ぁ……なん、でも……っ」

「…………落ち着いて」

「――――――ッ」


 そっと、渚の頭に肇の手が置かれる。


 今までも何度かあったスキンシップのひとつ。

 クラスメートや他の親しい相手にはしないけれど、いつしか渚には当たり前になったコトだ。


 いつもならその感触を素直に受け取っていただろう。


 彼との接触に馬鹿正直に跳ねていたに違いない。


 でもいまは。

 そうじゃなくて。



 〝…………ぁ――――――〟



 深みに落ちていくような錯覚。


 肇の声に焦っていた心は落ち着く。

 その肌の温もりにたしかな安心感を覚える。


 これまでずっと彼女の心を振り乱してきた行為。

 ついこの前までは幸せだった時間そのもの。



 ……ああ。


 なんて――――惨め。



 結局それは、なんの進歩もない彼女の醜さだと。


 そうとしか、いまの渚には受け取れない。


「――――ごめん、大丈、夫……」

「……そう?」

「うん。だから……もう、いい……」

「……ん、わかった」


 彼女が両手をゆっくりと頭に持っていけば、肇は大人しく腕を退けた。


 そこに渚は名残惜しさを感じて。


 ……同時に、とてつもない罪悪感で押し潰されそうになって。


 なんでだろう。

 ちょっとしたコトなのに。


 まだ朝で会ったばかりで、ろくに会話もしていないのに。


 無性に、泣きたくなる。


 感動に由来するものでは、ない。



「…………は、じめっ……くんは――――」



 ――――どくん。


 心臓には杭が突き立つ。


 脳髄は水風船みたいに弾けて

 どこからともなく襲ってくる全身の毛穴から針を通すような幻肢痛。


 キリキリ、ギリギリと。


 皮膚を裂くように見えない刺激が走っていく。

 空気がぜんぶ毒に変わったみたいだ。


 ギリギリ、ギチギチと。


 余すところなく襲い来る、凶器に触れた冷たい痛み。


「――――絵、上手……なん、だね……っ」

「……そうかな」

「そう、だよ。……たぶん、売りに出したら、凄い……値段、つくと思う……」

「それは……どうだろう。そのあたりの凄さはないと思うけど?」

「っ――――――」


 〝ギ、ギギギィ、ギィ――――〟


 心臓の奥まで針が伸びる。


 心が刺される。

 胸が痛い。


 散々聞いてきた――何度も彼の言っていた――自信の無さに納得してしまって。


 過去ぜんせ越しの因縁が、彼女を殺しにやってきた。


「っ、な、んで……っ」

「なんでって……そりゃあ、分かりきってるから」

「…………わ、わたし……っ」

「? 渚さん?」

「私、が――――――」


 〝ギギギッ〟


 渚の頭に嫌な音が響く。


 身体中穴だらけだ。

 無事なところがあるなら切に教えてほしい。


 ――話がしたかった。


 でも話せない。

 話したくない。


 なにを話せば良いのか分からない。


 彼はなにをどう思って、どんな風に感じているのだろう。


 怖い。

 ただ恐ろしい。


 知りたくて、知りたくなくて、伝えたくて、伝えたくなくて。


 分かっているつもりで、なにも分かってなんかいない。


 本当に、なにをどうすれば良いんだろう。


「――…………ご、めん。なんでも、ない……」

「……渚さん。今日はずっと顔色が悪い」

「っ…………」

「無理しないでね。ほんとうに、大丈夫だから」

「……………………、」


 俯きながら唇を噛み締める。


 かれは気付いているのだろうか。


 渚にはちっともさっぱり。

 小さなヒントさえ手に取る余裕が彼女にはない。


 だからぜんぜん判断もつかなかった。


 もし気付いているとすればどう思われていて、

 いまのじぶんはどう映っているのか。


 そう考えると、ギギギギギギギギギギギギ

 ギギギギギギギ頭が、ギギギギギギギギギ

 ギギギギギギギギギギ痛くなって――――









「渚さんっ!」


「っ――――ぁ、ぇ……?」



 大きく肩を揺さぶられて意識が戻る。

 渚はパチパチと目をしばたたかせて肇を見た。


 ……どうやら、気を失いかけていたらしい。



「本当に大丈夫? 凄い顔してたよ、いま」

「…………ご、めん……ちょっと、寝不足……で……」

「……俺も寝不足だけどそこまでじゃないよ」

「…………大丈夫、だから」

「渚さん」


「本当っ! ――…………、いい、から」

「…………、」



 色々なモノを抑えこみながら彼女は口を結んだ。


 平常運転なんてできようハズもなかった。

 なにもかもが不安定になっている。


 怖いのは決められたなにかだけじゃない。


 数え切れない色々な要素が恐怖に繋がっている錯覚。

 いつどこから刺してくるのかも分からない見えないが故の震え。


 ……切実に。

 率直に。


 これ以上の負荷がかかれば歩けもしないのだと、全身が克明に告げていた。


「……もう、行こっか……その、授業……遅れたら、大変……だし……」

「……しつこく言うけど無理しなくて良いんだからね」

「無理じゃ、ないから。……うん、無理じゃ、ない……」

「…………、」


 ほう、と彼の口から吐かれた息に意味はあったのかどうか。


 聞き取れもしなかった渚には考察のしようもないコト。


 心はずっと悲鳴をあげている。

 脳髄は途絶えることなく叫んでいた。


 いくら頭を振っても気分は一向に変わらない。

 それはこれまでの経緯と関係性があったからこそだろう。


 彼女が拗らせていなければ。

 単純に考えられたなら、後ろ向きな部分がなければ、後悔も未練も薄ければ、彼に執着していなければ、彼を好きになっていなかったなら、彼が弟でなければ――


 優希之渚がでなければ。


 なにも、恐ろしい部分はなかったのに。



「――――よし」



 ふと、肇が一言そう洩らした。

 渚はまだまださっぱり反応しない。


 それは良いコトか悪いコトか。


 ……彼女の中では多分後者のほうだろうが、構わず彼は鞄を背負うようにして手を空ける。


 そのまま、



「ごめんね」

「…………ぇっ?」



 すぱっと後ろから渚の膝裏と背中に手を回して、勢いよく持ち上げた。


「えっ、なっ、ま――――!?」

「元気がない渚さんは緊急搬送です!」

「だっ、や――――つ、! ここ通学路っ、だからっ!」

「だからなに!?」

「み、み、みみ、見てる! みんな見てる――――!!」

「良いから良いから! そんな調子で歩いてたっていつか倒れるだけだよ!!」



 〝あぁあああああうあうあうあうおあおあうあうあえおあえうあいあおえうあおうああうあおあうあおうあえ――――!?!?!?〟



 カッ――――。


 謎の音を残して渚の思考はショートした。

 もっと言うとあまりの爆発物に脆くなっていた意識がハジけた。


 過度の心労。

 重たすぎるストレス。


 追い込むようなそれらの連続。


 加えて重度の睡眠不足。


 そんな状態で肇からの剛速球二百キロ越え火の玉ストレートを耐えられるワケがない。


 当然の結果である。


「このまま保健室行くからね!」

「っ、な、なんっ――なん、で……っ」

「授業受けるような状態じゃないのは渚さんが一番分かってると思うけど!?」

「っ――――――」


 ……ああ、本当に情けなくて恥ずかしい。


 そこまで気遣われておきながら直ぐ切り替えられないあたり、とくに。


「――おっ、水桶く……じゃねえ。優希之。おまえ、それ、お姫様抱っこ――っ!!」

「おはよう海座貴くん! 話はまた後で!」

「おう! 任せろ! とりあえずクラス全員にあるコトないコト吹聴しておく!」


「………………、」


「――あれ、珍しく優希之が無反応だな。……寝てんのか?」



 〝むしろ寝させてほしいよいまはッ!!!!〟



 肇の腕の中でカチコチに固まる渚。


 胸中の言葉は辛うじて吐き出せるものの現実の肉体は動かせない。


 ただ、ぽすん、と力無く頭をあずけた彼の身体は思った以上の頼りがいがあって。


 ……それで、心のどこかに残っていたものがポキンと折れた気がした。


 いつかは逆で。

 ともすれば自分が運んでいたぐらいの弱さで。


 人として、家族として、姉として。

 手本を見せられていた己の性質は、とうに見失って久しい。


 ……どうしようもない。


 だって彼は。


 いまの少年は。


 こんなにも、強い――――







 ◇◆◇






「とりあえず、ゆっくりしておいて」

「………………、」


 そっと肇に布団を掛けられる。


 星辰奏学園本校舎一階。

 保健室のベッドの上。


 為す術なく転がされた渚は、抵抗虚しく病人扱いとなった。


 ……実際、寝不足で体調不良は凄まじいコトになっているけれど。


「…………先生は」

「ちょっとお手洗い。すぐ戻ってくるって」

「…………そう」

「うん。だから安心して」


 そう言って、彼はまたもや渚の頭を撫でる。



 〝――――――……っ〟



 ……そこに未だ居心地の良さを感じたのはどんな感情からか。


 肇の手は柔らかく温かい。

 繰り返すようにその温度には安心感を覚える。


 それは至って普通の、健康的で、変わったところのない男の子の手。


 ごつごつとして、ペン胼胝だらけで、細く痩せこけていた誰かの指とはまったく違う。


 だから別だと思っていたのに。

 だから重なる部分だけで異なると言い聞かせていたのに。


 本当、どうしてだろう。






「…………肇、くんは」

「なに」



 絞り出した声は呆気なくこぼれた。


 横になっているからか。

 彼の手のひらから伝わる温度が背中を押したのか。


 渚には到底判断つかないところ。


 たしかなのは、胸から湧いてきたものがあったという事実だけだ。



「……なんで……いまに、なって……描いてる、の……?」


「――描きたくなったから」



 返答は飾り気なくシンプルに。

 目映いぐらいの笑顔を見せながら、肇はどこまでも素直に告げた。


「描きたくならないから描かなかった。でもいまは描きたくてたまらない。だからやってる。それだけだよ。他に理由なんてないんだ」

「………………そう、なんだ」


 さらさらと、銀糸の髪を心地良く手櫛が梳かす。


 不思議と誘われるように眠気はきた。

 揺りかごじみた気分はなんとも言い難い。


 意識はそのまま泥に還るみたいに沈んでいく。


 頭上に感じる温度はそのまま。


「ぜんぶ渚さんのお陰なんだよ」

「ぇ…………?」

「君と一緒だったからやる気が湧いたんだ。……うん、ずっとそうだ。渚さんは十分、俺にとって特別な人だから」

「――――そ……、…………、」



 〝そ、れ……って…………――――――〟



 深い睡魔に襲われる。

 瞼は劇場の幕を下ろすよう閉じられる。


 水中へ引っ張られる意識の淀み。


 溺れるように彼女は束の間の休息へ旅立った。


 残ったのはただひとり。

 優しく渚の頭を撫でる肇だけ。


「……だから、焦らなくて良い。慌てなくていい。……深く考えすぎなんだ、ぜんぶ。思い返せば簡単なんだよ――」


 ――だってずっと、現世ここに来てから関係を紡いだのは誰でもない。


 ただこの時にいる優希之渚あなたなのだから。

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