第23話 ケッチャコッ!
空中で翼を用い、身を翻したオー狗。無造作な動きのため、様々隙があるように見える。
しかし、そのどれもがこいつにとっては隙たり得ない。
なぜなら、先ほどのようにどこから攻撃が来ようと避けるからだ。
なぜ攻撃が来るのを予測したように避けられるのか。
一度戦ったことがあるが、その時はあまり気にしなかった。
だが、封印した後俺はいくつかの予想を立てた。
一つ、未来を見ることができる。
考えるだけ考えたが、これはあり得ないだろう。なぜならそういう高等技術は、総じて人間など比にならないほどの知能を宿した奴らにしか扱えない。
こいつは断じてそんな奴らではない。ただの獣だ。
一つ、風の動きで感知している。
天狗というのは妖怪や呪妖の中でもかなり風を操ることに長けた存在だ。だから風の動きで感知することも可能であるかもしれない。しかし、光速より速い斬撃を避けたことによりそれは違うということがわかった。
最後に一つ、感覚が鋭すぎてもはや予知のようなものになっている。
地震が起こる前に鳥が群れで円を描く。有名な物で言うと深海魚が打ち上げられる。ナマズが暴れるといったふうにまるで予知しているのではないかと思わせるような事例がある。
俺はこれがあっているのではないかという不確かではあるが確信がある
・・・オー狗は、これを常にできるのではないか?
もし合っているのなら戦いづらいことこの上ない。
しかし、俺はこういうやつの対処の仕方を二つ知っている。
一つ目は、相手が反応できなくなるまで斬り込むことだ。
「ハァッ!!!」
縦、横、斜め、様々な角度、様々な速度の血の斬撃を一瞬の内に放つ。
オー狗はこれに翼を翻し避けようとするが、避けきれない斬撃によりどんどん傷が入っていく。
しかし、そのどれもがかすり傷で瞬く間に癒えていく。
超反応で一つでも直撃すれば死ぬだろう斬撃を最小限に抑え、鬼の特徴である超再生で再生する。
めんどくさいことこの上ない。
だが、攻略の糸口はそこにある。
俺は同化を使い、自然と一体化し、音を立てぬよう地を離れた。
未だ空中にいるオーグの背後に立った俺は、殺すという念を込め殺気を致死性の攻撃と錯覚させるため、斬撃のような形になるようにし、飛ばした。
殺気で作られた偽りの刃が到達すると同時に刀を振り下ろした。
・・・そう、二つ目の方法とは殺気で誤認させることだ。
これは、オー狗が知能を手に入れたからこそ通じる手段だ。以前のオー狗なら超感覚に無意識下で避けることができただろうが、今は一発では致命傷にならないような攻撃が来た時、思考にワンクッション置いてしまっている。これは、2回目の攻撃と、複数の斬撃を飛ばした時に検証済みだ。
案の定とでも言うのか、俺の振るった刀は避けられることなくオー狗に届いた。
そしてオーグが真っ二つに・・・
ドサッ!
・・・なることはなかった。
そう、峰打ちだ。ただ気絶させただけだしな。
気絶したオー狗に近づきつつ刀をしまう。それと同時にとある魔法を発動する。
「【隷属化】」
____________
あとがき
待ってくださった方。
遅くなってしまい申し訳ありません。
忙しいため、できれば月一で投稿させていただきたいのですが、できないこともままあると思います。
所変わって、小説?の内容についてなのですが
今まで魔法はフランス語にこだわっていたのに日本語になったのは、同じ意味を持っているのなら。どの言語でも魔法を使うことができるからです。
では、なぜフランス語を使っていたのか?
主人公がかっこいいと思っているからです。
めちゃくちゃ話変わるのですが、私は日本語スーパーカッケェぇと思っています。私もそう思うって方。面白いと思っていただいた方。よければ応援?ハート?を押していってくださると嬉しいです
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