吾輩は馬鹿である

羽弦トリス

第1話三つ巴の戦い

吾輩は馬鹿である。

名前はまだ……羽弦トリスである。

1979年生まれの、43歳の中年オヤジである。結婚は30歳の時なので、子供はまだ幼い。背はもうすぐ追い抜かれそうだが。

174センチの身長で、体重が100キロくらいの豚。

ならば、吾輩は豚である、が似合う。

だが、認めない!決して豚では無い!誰かが、「飛べない豚は、ただの豚だ!」と、言ったがそれはその人の主張でしょ?。

でも、関取みたいで、子供は、

「おいっ、パパ!オッパイ揉ませろやっ!」と言って、僕のオッパイを掴む。

睡眠時無呼吸症候群でイビキが酷く、子供に夜中、うるさい!と腹を殴られ、挙げ句歯槽膿漏なので、

「パパの息臭いから、こっち向いて寝ないで!」

と、首を変な方向に曲げられる。

そんな、パパだが仕事中のパパはカッコいい……と思う。

今日も三つ巴の戦いに勝った。


仕事中、放屁したくなり菊門を絞めて我慢していたら、尿意が。しかし、ここで立ち上がると放屁してしまう。上半身しか動かさない仕事なので、兎に角両方我慢した。

後、15分で昼休みだ。

しかし、現実は無情である。

便意までもよおしてきた。

我慢出来るのか?

放屁はまだかわいい。脱糞したら、一生の不覚である。

静かに席を立つ。出来るだけ股を広げないように、歩幅を短く、そして摺り足でトイレに向かう。

ホッ、無事にトイレに到着した。

便座に座ると、思いっきり放屁して、放尿した。すると、いつの間にか便意は忘れてしまった。

僕の仕事は、仕事中に放屁しない事だ。

子供に自慢したい。

「パパは、仕事中、屁をこかないんだよ!」って!

息子はきっと、いつもの台詞を吐くのだろう。

「パパって、単なる馬鹿だよね?」って。

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