第2話 助けて

 どこからか川の流れる音がする。

 村田けんじと自称女神は二人で山奥の道を歩いている。

 チョロチョロ、チョロチョロ。川の流れる音が聴こえる。夜の山奥の道は二人でも、かなり怖いのである。

 チョロチョロ、チョロチョロ、チョロチョロ、チョロチョロ、助けて、チョロチョロ。

 川の流れる音に紛れて助けてと聴こえる村田けんじと自称女神。二人は立ち止まって青ざめた表情になる。

「ねえ、聴こえたよね⁉️」

「お、おう」

 二人はビビり散らかしている。

 何かが近付いてくる足音。

「う、うわああー⁉️」

 村田けんじは絶叫すると勝手に一人で夜の山奥の道を走る。

「待って~! 置いていかないで~⁉️」

 ポンコツ女神は急いで村田けんじのあとを追って走る。

 二人は夜の山奥の道を全力疾走。

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