第2話 日本で知った味

最近うちではウーロン茶をよく飲む。


スーパーなどで2リットル入りのを買ってきて冷蔵庫で冷やして飲む。


以前は水出し緑茶を冷蔵庫で冷やして飲んでいた。それは今でも飲んでいる。

水出し緑茶は美味しいだけでなく、免疫力を上げると随分前に見たNHKの某番組で言っていたので、ホントかウソか知らないが、うちでは愛飲している。


しかしそこにウーロン茶が入ってきて、緑茶とウーロン茶の二刀流になった。


いや、勿論コーヒー、紅茶も飲む。プーアール茶も飲む。ジャスミンティーも飲む。

しかし、1番飲むのは緑茶とウーロン茶なのだ。


このウーロン茶も、飲んでみると味が色々異なることが分かる。


通俗的だが、悲しいかなやはり高い方が間違いなく美味しい。


でもそれはこの2リットル入りのウーロン茶だけの話ではない。


コーヒーも紅茶も、プーアール茶もジャスミンティーも、高いものはやはりそれなりに美味しい。



ところでうちの妻は中国東北部の出身だが、日本に来るまでウーロン茶を殆ど口にしたことがなかったという。


ウーロン茶というのは、あくまでも妻によれば、福建省や台湾でよく飲まれるものであり、東北部では飲まないのだそうである。


じゃ何を飲むかというと、ジャスミンティーや、中国緑茶が多いらしい。


とはいえ、最近は家族揃って、つまり妻もウーロン茶のファンである。

もし妻が日本に来なければ、一生ウーロン茶とは縁がなかったかもしれない。


中国では馴染みのなかった中国のお茶の美味しさを、日本に来て、日本で家族を持って、初めて知ることになるとは、たとえば中国で学生をしていた若い頃の妻は想像もしなかったろう。


妻の不思議な運命を、改めて感じる日々である。

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