新年2


 また新しい一年が始まろうとしている。

相変わらず私は怠惰なまま、生き延びてしまった。


 2024年は「今年の目標」を書かないつもりだ。

自分の字から透けて見える、

矮小さ幼さ。

見通しの悪さ。甘い考え。

惰弱な自分を可視化してしまい、いい加減嫌になってきた。


 ただ、ふんわりとした目標ならある。

「成長したい」「自立したい」「就職したい」

…本来なら大まかな目標を立てたら、それを叶えるために必要なプロセスを洗い出して実際に行動するなどの努力をするが、まだ私にはハードルが高い。


立てた実現プロセスから一度でも逸れてしまえば、きっと持ち直せないだろう。

休憩が許されない学校システムのようだ。

将来のためにひたすら勉強、努力。今を犠牲にすればいつか報われる。


突然病気になったり、犯罪者によって家を燃やされたら?

身体は動かない。教科書は燃える。引っ越し。新たな環境。


 明日のことすら考えられなかった私が、未来など信じられるわけがない。

突然の災害で家も、家族もバラバラになるかもしれない。

犯罪者にすべてをめちゃくちゃにされるかも。

・・・逆に私は「将来」があると信じて行動できる人達のことが羨ましかった。


 全般性不安障害の私にはすべてが恐ろしくて、一秒後に死んでしまうような気さえする。常に最悪のことを考えて生活しているため、一秒後の私は常に死んでいる。

想像の私は常に死んでいて、その恐ろしさに早く死んでしまいたいとすら思っていることも多々ある。


一寸先は闇。常にそういうイメージがあった。

だから刹那的にしか生きられず、積み重ねてきたものもない。


 ただここまで生きてしまったんだ。生きてこれたんだから、もう少し先のことも想像してみようかな。

死んでいない私を、理想の私をイメージできたらあとは努力するだけだ。

努力して、夢の私へ近づける。


 ただそれだけのことがまだ難しい。

だからひとまず一歩ずつ、進んでいく。

犯罪者や病気に心を折られても、進路を絶たれても

なにかが自殺へと誘ってきても

一秒後に死んでいる自分じゃなく

今生きている自分を見つめるしかない。





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