第3話

「あっ主役の登場じゃん」 「おはよう!!」

「元気ないじゃんどうした?」「おい、無視とか酷くない?」

「キモ、、」 「ほんと席、隣とか最悪。」


教室がうるさいな。



 「みんな、おはよう!」


「おはよう、冬華ちゃん!」

「おはよう、ふゆ!」 「おっはー冬」


「今日さ、ゆうにすっごく無視されるんだよね」


 「ひど!」 「俺たちもされた!」 「いつも暗いけど、今日特に暗いよね」 「何かあったの?」


「それはね、それはね」


 さっきから、クラス中がうるさい。

 笑い声がマジでうるさい。


 うるさいし図書館に行こう!

 天国で会った時まなちゃんと色んな話出来るようにしたいし、


「ストラップ探しに行くの?」

「どこどこ?」「俺たちの主人公は恥ずかしくなったか」


 図書館最高ー、うるさく無いだけで、気分が良い!



 「おっ、ギリギリで戻ってきた、主役は遅れて登場するってか」

「ストラップ見つかった?」 「あった?あった?」


 

 昼休みが始まる、

 「ねぇ、ゆうくん、冬に動画見せて貰ったんだけど、このキャラクター好きなんだね、可愛いじゃん」

 クラスメイトの姫川さんだ。

 姫川さんは写真で見せてくる。


 せっかくのいい会話なのに、クラスメイトの笑い声がうるさい。


「わかるの?あの良さ!」


「えっ、とごめんやっぱり、少しわかんないかな」

姫川さんは後ろに行って、少しなにかつぶやいた。


  残念、まぁ、少し興味持ってもらえて嬉しいかな。


 クラスメイトがうるさいから、また図書館行こう。


 「ゆう!一緒に食べようよ」

 

 学食も先に行かないとな、



「お姉ちゃん優しいね」「流石冬ちゃん」「無視されても弟思い!」


 「ねぇ、一緒に食べようって!!」


また、肩を掴まれた。


 はぁーまた、冬華か 

 「俺、今から学食行って、図書館で早く本読みたいから」


「学食行かなくても、弁当あるよ、ほら忘れた奴」


「あー、弁当ね、、、お母さんに言っといて、もう弁当いらない、じゃあ」


「はぁあ!待ちなさいよ!」

 

 めんど、、これ以上俺の時間奪うなよ


 「アンタ、本当に今日なんなの?」


「なんなのとは?」


「今日のアンタの態度よ!」


 普通に 君の弟だけど、弟、弟、弟か、めんど

 きっと、このめんどいが出てたんだな。


 「めんど」


「めんどって何よ!!」


 まんまだよ。


つか、クラスメイトのうるさいんだよ

 それが原因だよ。

 あーーお前達のせいで、移動時間使わないと行けないんだから。


「アンタ、マジでいい加減にしろよ、たかがストラップ捨てられたくらいで」



「、、、、、、、あ??」


 「ひぃ、、」


  あやべぇ、思わず変な声出しちゃった。まぁお陰で離れてくれたし!


 「俺もう行くから、じゃあな」


初めて学食でパンを買った。うーん青春味!!

 そして、図書館で本を読む。うるさくないって最高!


 ーーーーーーー


 生意気なゆうにお仕置きをした。


 クラス中が、昨日のゆうの奇行を笑っていて、気持ちよかった。朝お母さんに悲しい顔をさせた罰だ。スッキリした。


 ゆうをみると、クラスが嫌なのか、教室を出た。効いてるよ。


 その後、私の友達がゆうを煽りに行った。

 ストラップのことを触れないで欲しいだろうな。


 けど予想と違って、喰らい付いてきた。

 友達はキモと言いながら戻ってきた。


 私が、友達の仇を討つことにした。


 私が直接ゆうを煽りに行くことにした。


 「あ??」


やめて!!そんな顔しないで。


 その顔は、私を虐めから守ってくれた時の相手に向けた顔。

 辞めてよ、私をそんな顔を見ないで。


 「ダメだったね、冬華ちゃん」「ほんと、アイツキモい」

「残念だね、ふゆ??大丈夫冬?」


「ええ、、大丈夫」


「目が赤いよ」


「いや、アイツがあまりにもビックリする声を出すからビビっちゃった。」


「許せないな」 「ほんとキモい」

「お姉ちゃんが、あんなに優しくしてあげているのに」


 ゆうは一度も私を怒ったり、責めたりしなかった。むしろ庇ってくれたり、ずっと私を大切にしてくれていた。


 私が態度を変えてからも、私のことを大切にしてくれたことを知っていた。


 だけど、私は初めて敵意を向けられた気がした。

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